多汗症の治療の費用や保険適用って?治療方法別に詳しく解説!
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多汗症の治療にはどのくらい費用がかかるの?
多汗症の治療はメスを入れて手術をするものから、傷をつけずに治療できる最新機器による治療まで多岐にわたります。古くからの手術方法だと健康保険の適用になるものが多く、費用も平均で10万円前後で済みますが、最新の治療方法を選ぶと、健康保険適用外で自由診療となるため
平均で30万円前後の費用がかかってきます。
そこで今回は、多汗症の治療法やその費用相場・保険適用についてさらに詳しく紹介していきます。
多汗症の治療法と費用①胸腔鏡下交感神経切断術(ETS)
「胸腔鏡下交感神経節遮断術(ETS)」は費用も時間もあまりかからず、発汗を止める大きな効果が期待できる最もポピュラーな手術です。手術方法は、
脇の下の皮膚を少し切開し、そこに内視鏡を挿入し、多汗の原因となっている交感神経を電気メスで切断します。
健康保険が適応されるため、
平均で8〜9万円程度です。生命保険の手術給付金の対象にもなっている場合があるので、加入している保険会社に問い合わせておくと、更に費用を抑えられる可能性もあります。
多汗症の治療法と費用②反転剪除法
反転剪除法(はんてんせんじょほう)は、
脇の下を3~4センチ切開し、アポクリン腺を完全に除去する手術です。本来的にはワキガの治療によく用いられる手法ですが、アポクリン腺を除去することで、汗の量も減らすことができるので、多汗症にも効果があります。局所麻酔で手術時間は2時間程度ですが、最低1週間は圧迫固定が必要となります。
治療費用は
健康保険適用になれば3〜5万円程度、
健康保険の適用にならないと30万円程度かかります。健康保険適用の手術を行っているかどうかは病院によって異なり、特に美容外科などは自由診療扱いになっている場合もあります。
多汗症の治療法と費用③吸引法
吸引法は、
脇に5ミリ~1センチ程度の小さな穴を開けて、そこにカニューレという細い管を通し、多汗症の原因となっているアポクリン汗腺やエクリン汗腺を吸引するという方法です。局所麻酔で手術時間は30分~1時間程度で、その日のうちに自宅に帰ることができます。術後は数日間、ワキを固定し、1週間程度で抜糸します。反転剪除法よりも傷口が小さく、ダウンタイムが短くてすむため、この手術法を希望する人は多いです。
ただし、吸引法は健康保険の適用外のため、治療費用は全額自己負担となります。治療費用は
平均で約15~25万円程かかります。
多汗症の治療法と費用④皮膚切除法
皮膚切除法は最も古くから行われている手術法で、
多汗症の原因であるアポクリン汗腺、エクリン汗腺、皮脂腺、わき毛などすべてのワキの下の皮膚を切除してしまう手術です。多汗症の症状は大きく改善しますが、切除範囲が15センチ前後と広く、縫合する際は周囲の皮膚を寄せ集めるので、傷あとが大きく残ってしまいます。
健康保険適用の手術を行っているかどうかは病院によって異なります。特に美容外科などは自由診療扱いになっている場合も多く、
約15万円程度の治療費用が必要となります。
多汗症の治療法と費用⑤超音波法
超音波法は、最先端の多汗症の治療法で
超音波でエクリン汗腺やアポクリン汗腺を破壊し除去するというものです。わきの下を小さく切開し、数ミリ程度の超音波発生器を挿入するだけなので、傷跡も目立ちにくく、汗腺の取り残こしも非常に少ない効果的な治療方法です。局所麻酔による手術時間は約20分程で、日帰りで受けることができます。
超音波法は保険適用外になりますので、治療費はすべて自己負担となります。一般的には
25~30万円前後の自己負担額ですが、反転剪除法と組み合わせての治療となるときもあり、その場合は更に治療費用がかかることがあります。
多汗症の治療法と費用⑥削除法
削除法とは別名ローラーシェービング法ともいわれる多汗症の治療法です。
カミソリの刃のような特殊器具を使用し、ワキの下の1cmほどの小さな傷口からさし込みます。そして、アポクリン汗腺やエクリン汗腺、腋毛を皮膚の裏側から削り取ります。切開する範囲が狭いため、傷あとがほとんど残りません。しかし、目視しながら取り除くわけではないので、取り残しがある場合もあります。
医師が多汗症と診断したときのみ健康保険の適用になり、
約8〜9万円程の費用がかかります。症状が自己申告のみの場合は保険適用外になるので、
約30万円前後の費用がかかります。
多汗症の治療法と費用⑦皮下組織掻爬法
皮下組織掻爬法は、
脇の下に2~3センチの小さな穴をあけ、そこからエクリン汗腺やアポクリン汗腺をスプーンのような形のキューレットという医療器具を使って掻き出す方法です。切除法などと比べると、ワキの下に小さな傷あとしか残らないので、目立ちません。しかし、この手術方法に不慣れな医師がやると、汗腺をすべて取り切れずに残してしまう可能性もあり、症状があまり改善しないままのこともあります。
皮下組織掻爬法は健康保険適用外です。
治療費用は25~30万円前後かかります。しかし、先に述べたように、医師の腕の良し悪しで、術後の結果が大きく変わってきますので、料金面よりもどんな医師が手術を担当するかで、医療機関を選ぶのをお薦めします。
多汗症の治療法と費用⑧ミラドライ
ミラドライは
皮膚を切らずに多汗症の治療を行うことができるマシンです。マイクロ波エネルギーでワキの下の汗腺の機能をなくします。手術同様に長期間の効果があり、また皮膚表面を切ることもないので、ダウンタイムや施術後のケアも必要ありません。片側約20~30分の短い治療時間になります。
ミラドライは健康保険適用外です。
平均で35万円程度の費用がかかり、1回の施術で満足ができない場合は2回目を受けられる保証プランを設けているクリニックも多いです。2回目の施術の保証プランがある場合は、平均で45万円前後の費用がかかります。
多汗症の治療法と費用⑨ボトックス注射
ボツリヌス菌が出す毒素から抽出した成分を製剤化したのがボトックス注射です。汗腺には、神経終末からの伝達物質アセチルコリンが発汗を連絡するのですが、
ボツリヌス菌毒素はその作用を抑制するので、ボトックス注射を打つことで汗の量を抑えることができます。注射のみになるので、手術のように傷あとが残るということはありません。しかし、効果は3ヶ月~6ヶ月で、永久的な効果は期待できません。
医師が多汗症と診断したときのみ、健康保険の適用になり、
約2〜3万円程の費用がかかります。症状が自己申告のみの場合は保険適用外になるので、1回の注射につき約5~10万円の費用がかかります。
実は治療の費用は病院によって違う
美容外科クリニックは自由診療がメインなので、料金は独自に設定することが可能です。手術経験豊富なベテラン医師がいたり、最新医療設備や高品質の医薬品を整えているクリニックなどは料金が高く、若手中心の医師が多い場合は薄利多売の価格設定をしている場合があります。
また、テレビのCMや雑誌広告などで大々的に売り出しているクリニックは、料金に広告費が上乗せされ、高額になっている場合があります。
病院選びは費用ではなく「ドクターの経験や症例数」を要チェック
多汗症の病院を選ぶ際は、費用面が気になるところですが、一番大切なのは治療をするドクターの「腕」です。まずはクリニックのホームページなどで経験や症例数などを確認し、実際に会って無料カウンセリングなどを受けてみることが大事です。ドクターがやりたい治療を押し付けてくるような態度は危険なサインです。
あなたの話をよく聞いてくれて、どんな治療がベストなのか、経験を元に判断してくれるドクターを選ぶようにしましょう。
多汗症の治療する際は慎重に!
汗の量を減らすための治療は単なる美容目的だけではなく、多汗症という病気治療として、健康保険を適用することもできます。多汗症であることで、コンプレックスを感じてしまう人は多いですが、今は症状に応じて様々な治療法があるので、一人で悩まずにまずはクリニックに相談して、自分に合った治療法をみつけましょう。