中北信昭医師(自由が丘クリニック)|鼻形成(自家組織移植法)

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日本形成外科専門医、日本美容外科学会専門医、さらには医学博士号を取得している、日本でもこの経歴を持ち合わせる医師は数少ないスペシャリストの1人。これまでの頭蓋顎顔面外科、小児顔面先天異常の経験を元に、現在は主として「鼻や骨格形成では可能な限り人工物を使わないこと」を信条とする、中北式オリジナルの美容外科手術を行っている。「手術を受けるなら中北先生」と、患者様からはもちろん同業者からの信頼も熱い。
「子供の病気を治したい」強い思いから美容外科へ
一生ものの自然で高い鼻を手に入れるために
― 大学病院での形成外科医から美容外科医に転向された経緯について教えてください。
僕はずっと大学病院で、子供の先天性顔面異常の治療を専門に形成外科医としてたくさんの手術を行ってきました。小児その病気は患者様がまだ子供のため、大人になった時に再度必ず治療が伴う病気でもありました。
そんな日々を過ごす中、確かにこの病気のゴールは普通の鼻にすることだけど、修正をしなくてもよい鼻にできないのか、医師としてより綺麗な鼻を提供するべきではないか、そんな風に思うようになりました。
でも、子供にシリコンのような異物は入れたくない。より自然で長持ちさせるにはどうしたらいいのか。
そこで美容を知りたいと思い、当時有名だった美容外科医の元へ学びに行ったことが私が美容へ進むきっかけでした。
日本初!従来のリスクや欠点を克服する
中北式オリジナル自家組織移植法とは
― 自家組織移植法である中北式隆鼻術について詳しく教えてください。
私が2004年に開発した細片軟骨移植法は、自分の耳から採取した軟骨を細かく砕いて側頭筋膜で包む方法です。 当時は耳からシリコンプロテーゼのような役割をする板状の軟骨を採取し移植していたのが主流でした。ですがこの方法では、長さが十分でかつ捻じれのない軟骨を採取するのは個人差があり、私が求めている理想の結果にはなりませんでした。そこで、この軟骨を細かく砕き人工の袋に変わる筋膜で包んで使ったらどうだろうかと考え研究した結果、採取する軟骨の長さや場所を選ぶことなく、また砕くことによって綺麗な鼻を形成するのに十分なボリュームを出すことにも成功しました。さらに、自己組織である筋膜を使うことによって異物をまったく使用せず100%自分の組織で鼻の形成が行えるため、感染や違和感などのリスクも大幅に減らすことが出来ました。

これは、従来行われていた自家軟骨移植法の欠点を克服する術式として日本では私が初めて行い、日本美容外科学会誌に論文も掲載していただきました。
― 自家組織移植法のメリット及びデメリット、そして中北式隆鼻術の特徴を教えてください。
まずメリットとしては、すべて自己組織のためシリコンプロテーゼなどで見た目が不自然になったり、トラブルがあったりした方でも新たな手段として好評をいただいています。

私の術式では、十分な量の軟骨を採取することが可能なため、思い通りの高さが出しやすくかつ自然です。採取する軟骨の場所もその方に合わせ、無理な採取はしませんので耳の変形も起こることはありません。
必要に応じては、日本人の特徴でもある丸みをもったいわゆるだんご鼻を細く高くすることも可能です。鼻先にある軟骨の形や大きさを整えることで土台から変え、さらに鼻先にも耳から採取した軟骨を移植することにより、その人に最も適した尖り具合を調整します。
このような手術を鼻尖形成術といいます。鼻先への軟骨移植も「ループ型」「ボタン型」など独自の方法を開発し使い分けています。
他にも、アップノーズや鼻の短い方には、鼻中隔延長術を行う場合もあります。これらは全て、何がその方に適しているのか、より自然で美しい鼻になるようにしっかりとカウンセリングで見極め説明させていただきます。

一方自己組織移植法のデメリットは、シリコンプロテーゼのように除去が簡単ではないということです。施術時間や費用もかさみますので、よく検討する必要があります。
― これから鼻の整形を検討されている方にメッセージをお願いします。
私は安全性や自然さなどの点で「一生もの」となり得る自家組織移植法に、特に力を注いでまいりました。
私にとって鼻尖形成術の最終ゴールは、鼻の存在感を消すことだと考えています。

高すぎても低すぎても、不自然でもだめ。鼻の特徴に他人が存在感を感じさせる場合、その鼻には何かしらの目立つ要素があるということです。真に綺麗な鼻とは、目や口元を引き立てて顔全体が整っている印象を見る人に与えながらも、それ自体の存在はあまり意識されないものであると、私は思っています。
編集後記
鼻は顔の中心に存在するのでとても大切な部位。今回のインタビューでは、とても落ち着いていてゆっくりと分かりやすく説明してくれる姿とは裏腹に、 中北先生の計り知れない情熱が伝わってきたとても有意義なインタビューでした。中でも「ゴールは鼻の存在を消すこと」という言葉の意味はとても奥深く私はしばらく帰宅してからも余韻にひたっていたほどです。 手術を受けるなら中北先生と定評があることも本当に頷ける、素晴らしい先生でした。
医療法人社団喜美会 自由が丘クリニック
1つの悩みや症状に対して、その治療法は多岐にわたります。 レーザー療法や注入療法のメスを使わない『非手術療法』、最高の美しさを追求する『手術療法』、肌のことならあらゆる悩みに対応できる『美容トリートメント』、加齢によるマイナス面を克服して、年齢と上手につきあう『抗加齢医学』、そして健康な身体であるからこそ、美しさもより一層際立つ『予防医学』。 この5つの方向から、形成外科、美容皮膚科、美容外科、美容内科、婦人科の5分野のエキスパートたちが、最高の技術でサポートいたします。
10:00〜19:00(木曜休診)
院長 中北信昭医師
1982年北里大学医学部卒業
1982年 北里大学病院形成外科入局
北里大学病院麻酔科、国立横浜病院整形外科、北信総合病院外科、北里大学病院救命救急センター等で研修
1986年 神奈川県立こども医療センター形成外科
1988年 北里大学形成外科研究員
1990年 横浜南共済病院形成外科医長
1992年 北里大学医学部形成外科講師
1999年 北里大学医学部形成外科准教授
2007年4月自由が丘クリニック 院長就任
現北里大学形成外科美容外科非常勤講師