鈴木 稚子医師(六本木スキンクリニック)|ベテラン院長に尋ねたニキビクレーター治療の全貌

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ニキビ跡の凹み(クレーター)に悩んでいる方は少なくありません。その中には「本当に治るの?」「どんな治療があるの?」と不安を感じている方もいるのではないでしょうか。今回は、【六本木スキンクリニック】の鈴木先生に、クレーター治療の実際や、クリニック選びのポイントについて詳しく伺いました。
編集部
本日は貴重なお時間をありがとうございます。
インタビューさせていただく、松村です。
宜しくお願いします。

鈴木先生
鈴木です。
本日はよろしくお願いします。

クリニックの特徴とコンセプト


編集部
それではインタビューを始めていきたいと思います!
まず最初に、六本木スキンクリニックの特徴やコンセプトについて教えてください。

鈴木先生
私たちのクリニックは、命に関わる病気を治すわけではありません。
しかし、見た目のコンプレックスが解消されることで、自信を持ち、気持ちが前向きになります。

例えば、シミをひとつ取るだけで、その人の心がハッピーになり、仕事へのやる気が出たり、人に優しくなれたりと、人生全体がプラスの方向に進んでいくと思うんです。

編集部
他の人から見たら小さなことでも、その人にとっては大きな問題だったりしますよね。

鈴木先生
そうなんです。そういうちっちゃなことって医学的にも研究が進んでいなかったり見落とされたりする場合も多いんですよね。

そんな「治療法がないよね」「原因が分からないよね」で流されてしまうような、沢山の「困っていること」があると思うんです。 それをある意味で患者さんに教わりながら、一緒に解決策を考えていけるようなクリニックにしたいと考えています。

だから、患者さんの悩みが少しでも改善されるよう、さまざまな治療法を考えたり、必要に応じて適切な病院を紹介したりと、その方に寄り添った柔軟な対応を大切にしています。

六本木スキンクリニックの治療実績と治療法


編集部
ニキビ跡のクレーター治療を希望される患者さんは多いと伺いましたが、これまでにどれくらいの症例を診てこられたのでしょうか?

鈴木先生
治療法がほぼ同じニキビ跡の凹み(クレーター)と毛穴の開きの治療を合わせると、これまでに2万人近くの患者さんを診てきました。

編集部
2万人は凄いですね!
ちなみにクレーターは何が原因でできてしまうんでしょうか?

鈴木先生
ニキビの炎症などで皮膚の深いところまでダメージが入ってしまうとコラーゲンが破壊されてしまうんです。

そうするとそこが凹んだまま戻らなくなり、クレーターになってしまいます。 ニキビを潰すのはもちろんですが、触りすぎてしまった場合も凹みが残ってしまう原因となります。

編集部
なるほど、そういう原理なんですか……。
コラーゲンが破壊されると聞くと大事件な感じもしますよね。
そもそもクレーターをスキンケアなど自力で治すことは可能なのでしょうか?

鈴木先生
ちょっと凹んだくらいだったら、再生されることはあるんですが、クレーターと呼ばれるくらい凹んでしまうと難しいです。
皮膚の深いところで失われたコラーゲンは自然には生成されないので、基本的には放置していても治りません。

セルフケアでは限界があり、専門的な治療が必要になるケースが多いです。

編集部
クレーター治療にはさまざまな方法があると思いますが、具体的にどのような治療を行っていますか?

鈴木先生
当院では、独自に調合した薬剤による「凹みピーリング」をメインに行っています。
クレーター部分に薬剤を浸透させることで、細胞を刺激してコラーゲンの生成を促します。
それによって、周囲の皮膚と同じくらいまで凹みを盛り上げることが可能です。
アトピーや敏感肌など肌が弱い方でも対応できます。

あとはこの治療の効果をより高めたり、治療期間を短縮するために、レーザー治療なども併用することがあります。

編集部
何回くらい施術を受けると効果を実感できますか?

鈴木先生
人によって求める治療度合いも違うので一概には言えないのですが、クレーターが浅いものであれば10回くらいで凹みが上がります。
深い方やとても綺麗に治したい方だと20回、30回というケースもあります

また治療の速度も個人差があって、年齢や肌質によって変わるんです。
さらに同じ人でも、できてからの期間や部位によってだいぶ異なります。鼻が一番治りにくい部位ですね。

効果を実感するだけなら、だいたい4~5回の施術で感じる方が多い印象です。

編集部
施術の間隔はどのくらい空けるものですか?

鈴木先生
最短だと2週間ごとですね。
ただ、うちの施術はオリジナリティが高いので、全国から患者さんがいらっしゃるんです。

飛行機を利用される方は月に1回、2ヶ月に1回という方もいらっしゃいますね。

編集部
時間と労力をかけてでも先生の治療を受けたいという方が全国にいらっしゃるんですね。

鈴木先生の原点、なぜクレーター治療を選んだのか


編集部
先生がニキビのクレーター治療に携わることになった経緯をお聞きしても宜しいでしょうか。

鈴木先生
子どもの頃の経験になるんですけど、実生活への影響が大きい病気として印象に残っていたのがニキビのクレーターだったんです。

それは家族が健康で大きな病気を見ていなかったというのもあるんですけど、私立の学校で周りの人が小さい時から顔見知りばっかりだったというのも大きいと思います。
だから、ニキビで肌が荒れちゃってどう変わったかとか、明るかった人がニキビ跡を気にするようになって暗くなっちゃったとか、そういうことが如実に感じられたんですね。

編集部
たしかに学生時代のニキビって一大事ですもんね……。

鈴木先生
そうなんです。
それに加えて、ニキビで悩んでいる方っていうのはニキビ跡だったり、ニキビのせいでできたシミだったり、その後の肌のトラブルに悩んでいる方が多いなと思いまして。

じゃあ私はそれを治したいな、と。

編集部
なるほど。 以前はクレーターの治療をする方っていうのは少なかったんですか?

鈴木先生
治療法が確立される前は、クリニックに行っても「クレーターを直すのは無理だよ」と言われしまう場合も多かったんです。

編集部
それは悲しいですね。
鈴木先生がニキビ跡の治療の道を選んだことで救われた方は沢山いらっしゃると思います。

鈴木先生の治療におけるこだわりとは


編集部
先生が治療をする上で大切にしていることはありますでしょうか?

鈴木先生
まず、分かりやすい言葉で説明することを大事にしています。

医師同士なら専門用語で話せば伝わりますけど、患者さんは当然医療の専門知識をお持ちではないので、しっかりと内容を伝えるために工夫が必要だと考えています。

編集部
それはありがたいですね!
僕も経験ありますけど、なんでその治療をするのか理解しないままで受けるのは怖いですもん。
鈴木先生
まさにそのとおりです。
やっぱり、患者さんは不安を抱えてクリニックにいらっしゃるので。

そんな時に周りのスタッフが曖昧な対応をしたり、自信なさげにしていたら、もっと不安になりますよね。

だから、うちのクリニックでは受付まで含めてスタッフ全員が患者さんの肌の状態を見極められるようにし、どんな質問にもできるだけ答えられるように勉強を重ねています。

編集部
院内の全員がしっかり知識を持って対応できるというのは安心感がありますね!

続いてですが、これまでに特に印象に残っている患者さんのエピソードはありますか?

鈴木先生
ニキビ跡を気にされていて、写真に映りたくないという患者さんがいらっしゃったんです。

もう中学生の頃からそういう悩みを抱えていらっしゃって、写真に映りたくないから修学旅行も行けなくて、大人になってからも旅行に行ったことが無い って仰っていました。

そんな方が治療が進んで凹みが解消されてきたら、どんどん明るくなられて。 「中学生以来初めて友達と旅行に行けたし、社員旅行にも行けるようになりました」、と報告して頂いたときは本当に嬉しかったです。

若いときの心の傷、写真に映りたくなくて旅行にも行けないっていうのは本当に深い傷だったと思います。 肌だけじゃなく心も良い方向に変わって頂けたというのが強く印象に残っています。

クリニック選びのポイント


編集部
クレーター治療を受けたいと考えている方に向けて、クリニック選びのポイントを教えてください。

鈴木先生
これは、自分が美容院などを選ぶときでもそうなんですが、クリニックではなく担当する医師で選んだほうが良いのではないかと。

大きいところだとありがちなんですけど、施術を担当する医師が日によって違ったり、いろんな分院を掛け持ちしていたりで同じ医師に診てもらえないことがあります。
それよりは医師で選んで、その人にずっと見てもらえるようなクリニックを探す方が良いと私は思います。

かかりつけ医というか、経過を分かっているほうが話もしやすいでしょうし、医師側から見ても、自分を選んで来てくれている患者さんに対しては責任感がやっぱり違いますよね。

そして医師を選ぶ際は、教科書通りの治療をするだけではなく、患者さんの要望も考慮しながら治療法を提案できる医師を選ぶことが大切です。

編集部
なるほど、とくにクレーター治療は定期的に通う必要がありますし、同じ先生に責任を持って診てもらえるとスムーズに治療が進みそうです。

では最後に、先生ご自身が美肌を維持するために行っているケアや、効果を感じた施術があれば教えてください。

鈴木先生
一度マイナスになった肌を元に戻すのは難しいですが、マイナスにならないように予防することは比較的簡単です。 そのため、予防ケアを徹底しています。

例えば「ピーリング」や「肌に栄養を注入するような施術」など、老化の進行を遅らせる治療ですね。

何か問題が起きてそれを解決するために外科的な治療をするのは難易度も高いですし、違和感も出やすくなります。

健康のために若いときからストレッチをしたり、食事に気をつけたりするのと同じことが肌にも言えるんです。

編集部
問題が起きてから対処するのではなく起きないように努力するということが大事なんですね。
ちなみに普段から取り入れられる予防法は何かありますか?

鈴木先生
繰り返しにはなりますが、食事ですかね。

腸というのは人間の持っている中でも非常に大きな臓器でそこが健康であることは肌への影響も大きいです。
腸の状態を維持するような食事とかサプリとかを取り入れると良いと思います。

病院に行けば2万円かからないくらいで自分の腸の状態を検査できるんで、一度診てもらって自分の腸にはこれが良いんだと把握しておくのはおすすめです。

編集部
まさか最後に腸活の話になるとは予想外でした(笑)
僕も肌のために腸活始めようと思います!

先生のお話を通じて、患者さんに対する深い思いやりと、最善の治療を提供しようとする姿勢が強く伝わり大変感銘を受けました。
本日は貴重なお話を本当にありがとうございました!
六本木スキンクリニック
20年以上の治療実績を持つ院長がすべての診察に対応する六本木スキンクリニック。 美容皮膚科、メディカルエステ、点滴注射など身体の内と外から美しくなる施術を多く取り扱っています。 また、患者さんとの信頼関係を大切にしており、スタッフの対応や施術の安全性にも行き届いた配慮が感じられるクリニックです。
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鈴木 稚子医師