武田 啓医師(自由が丘クリニック毛髪外来主任/自由が丘クリニックソフィア院長)|植毛から毛髪再生まで!毛髪のプロに聞いた「薄毛治療に大切なこと」

このエントリーをはてなブックマークに追加
毛髪医療のスペシャリスト、武田啓先生に自由が丘クリニックでの毛髪治療についてお話を伺いました。内服薬・外用薬・植毛・毛髪再生など多様な治療法の特徴や、患者さん一人一人に合わせた治療の重要性について詳しく解説。薄毛治療を検討している方必見の内容です。
編集部
本日はお忙しい中お時間をいただき、ありがとうございます。
ととっぷの菅原です。
宜しくお願いします。

武田先生
武田です。
こちらこそよろしくお願いします。

武田先生の出発点 毛髪医療との出会い


編集部
では、まず武田先生が自由が丘クリニックに入局された経緯についてお聞かせください。

武田先生
はい、僕は北里大学の形成外科の教室出身なんですけど、自由が丘クリニックの古山理事長がそこの先輩だったんです。

新人のときから美容外科も形成外科も手取り足取り教えてもらっていました。 その繋がりから始まっています。

編集部
なるほど、理事長とはある意味で師弟のような関係性だったんですね!

ちなみに武田先生は毛髪医療のスペシャリストだと伺っているんですが、なぜ数ある美容外科・形成外科の中でもそちらの道に進まれたのでしょうか。

武田先生
それは大学病院の形成外科での経験が影響しています。
そこでは大やけどを負った方の治療も行っていたんです。まだ子供の方もいらっしゃいました。

編集部
大変な症例を扱われていたんですね。

武田先生
そうです。そういう治療の一環として、皮膚移植が行われるんですが、皮膚が足りなくて亡くなられた方もいました。

そこで試験管の中で皮膚を培養して治療に充てるという、今で言う再生医療の走りのような研究をやっていました。

編集部
なるほど……。

武田先生
ただ、培養皮膚はできたんだけど、そこには毛は生えてこなかった。
もっと正常に近い皮膚を作りたいということで、毛の研究も始めたんですよ。

それが毛に関係した最初のきっかけです。

編集部
そこから毛に繋がってくるんですね!
やはり、その研究には苦労されたんですか?

武田先生
そうですね。

培養した試験管の中で作った皮膚では、表皮だけだから汗もかけない、皮脂腺もないから乾燥しやすいとか、色々そういう問題がありました。
毛も含めた「機能面の改善」が最初の課題でしたね。

編集部
そういった研究が実を結んで、現在の毛髪医療に活かされていると考えると感慨深いですね。

毛髪医療の種類 AGAに有効な治療とは


編集部
毛髪再生医療の先駆けとも言える研究に携わっていたというのは非常に興味深いお話でした。

毛髪の治療は再生医療以外にも植毛など多岐にわたると思うのですが、どのような種類があるのでしょうか。

武田先生
脱毛症の原因によっても治療法は変わってくるんですが、一番多いAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)の場合、薬の処方が一般的です
内服薬と外用薬どっちもあります。飲んだりつけたりですね。

それから、外科的な治療として植毛があります。これは自分の毛髪を足りないところに移植するというものです。

あとは、先程も少し話しましたが、最近では再生医療とか先進的な医療も試されてきています。

編集部
基本的には薬や植毛がAGAには効果的だと。

武田先生
はい、皮膚科学会が作っているガイドラインがありまして。
そこで内服薬と外用薬、それから植毛も推奨度が高い治療、要するに安全で効果的な治療として挙げられています。

編集部
たしかに学会で推奨されていると聞くと信頼感がありますね!

植毛は足りない部分に毛を移植するということでしたが、どこから毛を持ってくるんですか?

武田先生
男性型脱毛症では、頭頂部や前頭部のM字の部分が薄くなりやすいです。
逆に後頭部はあまり薄くならないので、ここの髪の毛を足りない部分に移植します。1本1本丁寧に切り取ってね。

取った部分は二度と生えてきませんが、目立たないように取るので問題ありません。
全体の毛の数が増えるわけではなく、余っているところから足りないところに移動させるというわけです。

編集部
植毛で移植した髪はずっと残るんですか?

武田先生
いや移植した毛は一旦抜けます。
根っこが残っていて、そこから新しい毛が生えてきます。元々、髪の毛は数年に1度生え変わっているので。
髪が成長して植毛の効果を実感するには半年ほどかかりますね。

あと余談なんですが、植毛の発祥は日本だということはご存知でした?

編集部
ええ!?そうなんですか!
知りませんでした。

武田先生
単一植毛といって、1つずつの毛を丁寧に植えていく技術は、世界で初めて日本で行われました。
奈良の眼科医が戦前に植毛の論文を発表しています。

ただし、日本語の論文だったため世界的に知られておらず、後に英語で発表した人が最初だと認識されていました。

編集部
へぇ、興味深い!
眼科医の方が初めて植毛を行ったというのはなんとも意外ですね。

自由が丘の強み あなたにあった治療を提案


編集部
お薬や植毛について伺ってきたんですけども、それぞれの施術を選ぶ基準みたいなものはあるのでしょうか。

武田先生
うーん、単純に「この症状だからこれ」みたいなことは言えないと思います。
症状だけでなく、その人の体質や考え方も考慮しなきゃいけない。

例えば、薬であれば副作用がありますし、体質や他の薬を使用している場合は服用できないというケースも考えられます。
植毛であれば、やり方によっては移植した毛が定着しなかったり、外科的な手術が必要だったりということもリスクにはなりますよね。

それぞれの施術にはメリット・デメリットがあるので、患者様のお悩みや希望と向きあって、最適な治療の組み合わせを提案することが大切なんです。

編集部
一人ひとりに合わせてカスタマイズした治療の提案ということですね!

他にも自由が丘クリニックの毛髪医療の特徴や強みはありますか?

武田先生
毛髪治療は「これだけでいい」という単一的な治療ではカバーしきれない分野です。
標準的な治療に加えて、それが向かない人に対しても別の選択肢を提案できるような、豊富なメニューを揃えていることは特徴だと思います。

あとは医師がちゃんと診断し、その人に合ったものを納得できるまで説明するという、当たり前のことですが、それをきちんと丁寧に行っていることも強みかなと。

編集部
幅広い患者さんに適切な治療を届けられる対応力が、自由が丘クリニックにはあるんですね。

カウンセリングへのこだわり キーワードは信頼関係


編集部
では続いて患者さん繋がりで、どういったお悩みを持った方が来院されるケースが多いでしょうか?

武田先生
軽い症状の方から重症の方まで幅広い方が来院されますね。
はたから見るとそれほどでもなくても、本人にとっては重大な問題の場合もありますし。

あとは、怪我とか手術で髪の毛を失ったという方もいらっしゃいます。

編集部
怪我が原因の場合もあるんですね。

武田先生
いろんな脱毛症の理由がありますよ。
円形脱毛症のようにストレスが原因となるものもありますが、これはまた別の分野の治療になります。

薄毛と一口に言っても種類があるから、自分で判断せずに医療機関で診断を受けることがまずは大切です。

編集部
自分にあった治療を受けるためにも専門医に相談することが重要なんですね。

患者さんへのカウンセリングで心掛けていることはありますでしょうか?

武田先生
何回でも相談を受けるし、最初になるべく時間をとって丁寧に説明すること、でしょうか。

薄毛治療は比較的長い期間続きます。
手術1回で治って終わりというわけでもありませんし、内服薬も体質そのものを変えているわけではなく、抜けにくくしているだけです。
ですから、血圧の薬を長く飲み続けるのと同じで、長いお付き合いになる方が多いんです。

だからこそ、しっかりと信頼関係を築けるように丁寧なカウンセリングを心掛けています。

編集部
長期的なフォローの第一歩としてのあカウンセリングであると。
誠実な向き合い方ですね!

ちなみに印象に残っている患者さんとのエピソードはありますか?
武田先生
薄毛の悩みって、人によっては、本当に深刻な悩みになることがあって。

怪我で髪の毛の一部がなくなってしまったお子さんで、学校に行けなくなってしまったケースがありました。
だけど、治療で改善して登校できるようになったと聞いたときはやっぱり嬉しかったです。

髪の毛に限らず、形成外科・美容外科の治療っていうのは外見を良くするだけではないんです。
患者さんが前を向くための手助けになる、活力を生む、そういう面を持っているんですよ。

編集部
素敵なお話です。治療によって文字通り救われた方というのはたくさんいらっしゃるんでしょうね。

クリニック選びのポイント 通いやすさも要チェック


編集部
患者さまが毛髪治療を受ける上で、クリニックやドクターを選ぶ際のポイントは何だと思いますか?

武田先生
まず診断を受けることが大切なので医療機関に行きましょう。

そして行った時に、

医師とよく話ができる
ちゃんと説明してくれる
ガイドラインに載っている標準的な治療を説明してくれる
それ以外の選択肢も提示してくれる

などの印象を持てるかどうかがポイントだと言えます。

つまり、「丁寧に診断と治療をしてくれるか」ということです。
治療が長期間になるので、しっかりと信頼関係を築けるかを見るようにしてください。

あとは通いやすさも重要ですね。

編集部
長期的な治療になる場合は見過ごせないポイントですよね。

武田先生
はい。

自由が丘クリニックの場合は
・本院での治療
・千葉のソフィア(自由が丘クリニックの姉妹院)での治療
・オンライン診療

をお選びいただけます。

オンライン診療は忙しい方にとってメリットもありますが、対面診療の方がきめ細かい診察ができます。

まずはクリニックで診断や診察を受けて、安定してきたら薬だけオンラインでフォローするなど、様々なスタイルで対応しています。

編集部
ここでも、その人に合った組み合わせで通いやすさを追求できる、と。
非常に興味深いお話をたくさん聞かせて頂いてありがとうございました!

では最後になりますが、毛髪医療を考えている患者さんにメッセージをお願いいたします。

武田先生
薄毛にはちゃんと効果的な治療法があるものも多いです。だから、自己判断ではなく、やっぱりお医者さんに相談してほしいと思います。

それから、まずは高額な治療ではなく、標準的な薬や植毛をベースにした上で自分にあった治療を組み立てていけるようなクリニックを選んでください。
個人輸入などで薬を入手する方もいますが、その薬が適用なのかどうか、内容も含めて医師の管理のもとで治療を受けることをお勧めします。

今は情報が溢れている時代です。何が正しくて何が間違っているのか判断が難しいと思います。
自由が丘クリニックには専門医がいるので、安心してご相談ください。
誠心誠意、あなたに合った治療のご提案をさせていただきます。
自由が丘クリニック
自由が丘クリニックは、形成外科や美容外科など各科40名以上の専門医が在籍する「美の総合クリニック」です。110種類以上の豊富なメニューで、患者一人ひとりの肉体的、精神的、社会的ウェルビーイング実現をサポートします。高度な設備を備えた手術室や入院部屋もあり、専門スタッフの丁寧な対応とともに、質の高い安全な美容医療が提供されています
診療時間:10:00~18:00
休診日:年中無休
武田 啓医師
  • 美容医療相談室
  • >
  • ドクターインタビュー
  • >
  • 武田 啓医師(自由が丘クリニック毛髪外来主任/自由が丘クリニックソフィア院長)|植毛から毛髪再生まで!毛髪のプロに聞いた「薄毛治療に大切なこと」