柴田亜美さん(L’or Clinic Omotesando)|1万例の経験と世界基準の技術が紡ぐ、本物のアートメイク。
急性期外科の看護師から一転、アートメイクの世界へ。
柴田亜美さんは、ヨーロッパ最大級のアカデミー「Phiacademy」で日本人初のアシスタントを務め、これまでに1万例を超える圧倒的な症例を重ねてきました。彼女を突き動かすのは、自らがアートメイクで感動した経験と、「患者さんとどれだけ真摯に向き合えるか」という純粋な信念です。世界各国のトレンドを吸収し続けながら、日本のアートメイクを世界基準へと押し上げようとする情熱。そのこだわり抜いた技術の裏側と、彼女が描くこれからの展望に迫ります。
編集部
本日はお時間をいただいてありがとうございます。
編集部の菅原と申します。
宜しくお願いします。
「1対1で向き合う」仕事への転身
編集部
早速ですが、柴田さんがアートメイクの仕事に携わるようになったきっかけを教えてください。
柴田さん
元々は総合病院の急性期外科で働いていました。
毎日オペを回すような業務が多く、看護も「回す作業」に近い感覚があり、「何か違うことがしたい」と思うようになったんです。
自分を客観的に見たとき、私が好きなのは「1対1で向き合うこと」だと気づきました。
編集部
そこから美容の世界へ、一気に舵を切られたのですね。
柴田さん
はい。そんなとき、紹介でアートメイクという仕事に出会い、元々メイクが大好きだったので「これやりたい!」となってこの世界に入りました。
編集部
当時はまだ今ほどアートメイクが普及していなかったと思いますが、飛び込んだ当初、苦労したことや不安はありましたか?
柴田さん
当時は医療でアートメイクをしている人が少なく、東京でも数えるほどしかありませんでした。
私がメインで施術している「毛並み」の技術も日本に入ってきたばかり。
先生も外国の方なので言葉の壁もありますし、つきっきりでサポートしてもらえるわけでもありません。
何が正しいのか分からない中で、自分で試行錯誤しながら答えを探していくのが大変でしたね。
1万症例の裏側にある、患者さんへの想い
編集部
これまでに、どのくらいの症例を担当されてきたのでしょうか?
柴田さん
今はもう1万例を超えています。
以前の職場では、指名が増えると嬉しくなり「もっと働こう」という気持ちになりました。
「予約が取れなくて他に行ったら失敗しました」というDMをいただくようになり、「それなら自分がもっと予約を取れるようにしよう」と。
多いときは1日12件ほど担当していましたが、当時はアドレナリンが出ていてすごく楽しかったです。
編集部
その圧倒的な経験値が、今の確かな技術を支えているのですね。
柴田さんは資格やライセンスも多くお持ちですが、技術はどのように習得されたのですか?
柴田さん
最初はヨーロッパのアカデミー(Phiacademy)で認定テストを受け、その後日本人初のアシスタントをさせてもらいました。
基礎を何度も振り返れ、先生から直接アドバイスをもらえるその経験が、技術向上の面で一番大きかったです。
その後も、部位によってやり方が違うので、韓国、ヨーロッパ、ベトナムなどに学びに行きました。
常に新しいトレンドに合わせ、考え方を広げる意味で足を運んでいます。
編集部
練習方法や技術の磨き方についても、非常にストイックに取り組まれている印象です。
柴田さん
私はプライベートレッスンに行っていました。
尊敬する先生に直接連絡して個別指導をしていただき、気に入った先生がいれば何回も習いに行きます。
スランプのときも、すぐに連絡して見てもらいに行くという感じです。
「この人なんで上手なんだろう」と思ったら、写真の撮り方なども含め直接見に行きたくて、リトアニアやセルビアなどにも行きました。
編集部
その行動力に驚かされます。
そこまで踏ん張れた理由は何だったのでしょうか。
柴田さん
自分自身がアートメイクを受けて、本当に良かったからです。
眉を整えたことで顔の印象が変わり、メイクも楽になりました。
自分が心から良いものだと信じているからこそ、自信を持ってお客様に勧められます。
当時は「入れ墨」のようなイメージがあり、説明には苦労しましたが、知り合いの方から口コミが広がり、多くの方に来ていただけるようになったことが助けになりました。
カウンセリングは「認識のすり合わせ」から
編集部
似合う眉を作るために、カウンセリングで重視していることを教えてください。
柴田さん
一番大事なのは、お客様とのすり合わせです。
「ナチュラル」という定義も人によって違うので、イメージをちゃんとすり合わせることが大事だと思っています。
編集部
そのすり合わせは、実際に描きながら行うのでしょうか?
柴田さん
描く前にまず、理想のイメージだけでなく、現在の眉に対する悩みや太さの基準などを細かく確認します。
編集部
そういうときは、お客様のどのような要素を参考にされますか?
柴田さん
お顔立ちだけでなく、服装や髪色、職業による印象まで考慮します。
技術的に綺麗に仕上がっても、デザインが気に入らなければ意味がありません。
ご本人の希望を尊重しながら、お顔に似合うよう調整する提案力を大切にしています。
一流のアーティストとして、そして指導者として
編集部
柴田さんが考える「一流のアートメイクアーティスト」とはどのような存在でしょうか?
柴田さん
技術の上手い下手以上に、お客様とどれだけ向き合えるかだと思います。
上手い下手を決めるのはお客様であり、アーティスト同士で評価し合うものではありません。
お客様が満足し、長く付き合えるかが大事です。
編集部
「ここだけは負けない」という、ご自身の強みはどこにありますか?
柴田さん
本当に気合いで1日10件とかやってきたので、その気合いと経験、症例数ですね。
編集部
技術だけでなく、まさに「気合い」で一分一秒を全力で駆け抜けてこられたのですね。
また、使用する色素についてもこだわりをお持ちですよね。
ヨーロッパの色素を好まれる理由はありますか?
柴田さん
ヨーロッパの色素は、REACH規制などの規制のもとで安全性が検査されており、医療グレードのものが多いからです。
また、退色したときに綺麗な色味になる点も理由の一つです。
編集部
アートメイクは、やはりヨーロッパが本場なのでしょうか。
柴田さん
そうとも限りません。
国によって求めるものが違うため、色素の出方も異なります。
たとえばベトナムでは「長く残ってほしい」というニーズから、タトゥー寄りの色素が使われるなど、国の事情も反映されますね。
編集部
現在はアートメイク責任者としてチームづくりもされていますが、意識していることはありますか?
柴田さん
アートメイクは個室で行うため個人プレイになりがちです。
そのため週1回のミーティングや、毎月のマンツーマンフィードバック、新人の子へのロープレを欠かしません。
また、技術はもちろんですが、安心できる人だと思ってもらう接遇も重視しています。
私はSNSのメッセージも返すようにしていますが、そうした継続的なやり取りがあることで、9年前のお客様が今も通ってくださっていたりします。
今後の展望(クリニック/アーティストとして)
柴田さん
クリニックとしては「日本一顧客満足度が高いクリニックにすること」が理念です。
私個人としては、日本人の丁寧さや日本のアートメイクの良さをもっと知ってもらいたいです。
そして、日本のアーティストにも、もっと自信を持ってもらいたい。
私自身、指名をいただくことが自信になりハッピーになれたので、みんなにもそうなってほしいです。
日本のアートメイクが世界で評価されることが、アーティスト一人ひとりの自信に繋がると信じています。
編集部
世界に目を向け、道を切り拓いていきたいということですね。本日は貴重なお話をありがとうございました。
L’or Clinic Omotesando(ロールクリニック表参道)
L’or Clinic Omotesandoは、「日本一顧客満足度が高いクリニックにすること」を理念に掲げ、各分野のスペシャリストが集う美容クリニック。なかでも柴田亜美さんが率いるアートメイク部門は、世界標準の安全性と日本特有の繊細な美意識を融合させた施術が支持されています。一人ひとりの骨格、ライフスタイル、理想の姿を深く理解するための丁寧なカウンセリングを徹底。医療としての安全性と芸術的な表現力、その両立を求める方々に選ばれ続けているクリニックです。