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花粉症ボトックスは、美容医療で使用されるボツリヌストキシン製剤を鼻腔内に投与し、花粉症の症状を軽減する治療法です。注射ではなく、鼻の中に薬液を滴下（たらす）するだけの施術が主流で、痛みやダウンタイムがほぼありません。
ボトックスといえば、シワ改善やエラ縮小などの美容目的で知られていますが、その作用機序を応用して花粉症治療にも活用されています。保険適用外の自由診療となりますが、内服薬特有の眠気や倦怠感がないため、仕事や車の運転に支障をきたしたくない方に選ばれています。
花粉症は、スギやヒノキなどの花粉が体内に侵入した際に起こるアレルギー反応です。本来無害な花粉を、免疫システムが「異物」と認識してしまい、排除しようとして過剰な反応を起こします。
花粉が体内に侵入すると、肥満細胞からアセチルコリンという神経伝達物質が放出されます。アセチルコリンが副交感神経を刺激すると、鼻水の分泌、鼻粘膜の腫れ（鼻づまり）、くしゃみ、目のかゆみといった症状が現れます。
ボツリヌストキシン製剤には、アセチルコリンの放出をブロックする作用があります。この働きを利用し、鼻粘膜の副交感神経に作用させることで、鼻水などの分泌を抑制します。
具体的な作用
・鼻粘膜の神経終末からのアセチルコリン放出を抑制
・副交感神経の過剰な興奮を抑える
・鼻水・鼻づまり・くしゃみ・目のかゆみを軽減
鼻粘膜に局所的に作用するため、全身への影響が少なく、内服薬のような眠気や倦怠感が起こりにくいのが特徴です。
1. 鼻腔内滴下法（点鼻法）
注射器を使ってボトックス製剤を鼻腔内にポトポトと滴下し、鼻粘膜に浸透させます。注射針で刺すことはないため、痛みはほぼありません。滴下後、約10分間安静にして薬剤を浸透させます。効果の持続期間は約1〜3週間（通常2週間程度）です。
2. ガーゼパッキング法
ボトックス製剤を浸した小綿球やガーゼを両鼻に詰め、約10分間浸透させます。高濃度のボトックスを使用するため、滴下法より効果の持続期間が長く、約1〜4ヶ月持続します。
3. 鼻腔内注射法
鼻粘膜に直接ボトックスを注射する方法です。滴下法やガーゼパッキング法より効果が高く、持続期間も長い（約1〜4ヶ月）のが特徴ですが、注射を行うため局所麻酔が必要になる場合があります。耳鼻咽喉科専門医が行うことが多い方法です。
花粉症ボトックスで改善が期待できる症状は以下の通りです。
鼻水
副交感神経の働きを抑えることで、鼻水の分泌量が減少します。サラサラの水っぽい鼻水が止まらない方に効果的です。
鼻づまり
鼻粘膜の腫れが軽減され、鼻の通りが改善します。
くしゃみ
アレルギー反応による連続するくしゃみを抑えます。
目のかゆみ
鼻粘膜への作用が波及し、目のかゆみも軽減される方が多いです。保護メガネなしで過ごせるようになるケースもあります。
効果の発現は早く、施術当日〜数時間後から症状の改善を実感できる方が多いです。
花粉症ボトックスには、従来の花粉症治療にはない独自のメリットがあります。
抗ヒスタミン薬などの花粉症の飲み薬は、脳内のヒスタミン受容体にも作用するため、眠気や集中力の低下が起こりやすいという欠点があります。特に第一世代の抗ヒスタミン薬（クロルフェニラミンなど）は眠気が強く出ます。
花粉症ボトックスは鼻粘膜に局所的に作用するため、脳への影響がほぼありません。仕事中の眠気、車の運転への支障、勉強への集中力低下を避けたい方に適しています。
抗コリン作用を持つ花粉症薬（一部の抗ヒスタミン薬や点鼻薬）は、口腔内や鼻腔内の乾燥を引き起こすことがあります。唾液や鼻水の分泌が過度に抑えられ、喉の痛みや不快感を感じる方も少なくありません。
花粉症ボトックスは鼻粘膜のアレルギー反応による過剰な分泌を抑えるものであり、正常な粘液分泌まで止めるわけではないため、乾燥感が出にくいのが特徴です。
内服薬による花粉症治療は、効果を最大限に発揮するために花粉飛散の1ヶ月前から服用を開始することが推奨されています。これを「初期療法」と呼びますが、忙しい方や症状が出てから対策を考える方には難しい面があります。
花粉症ボトックスは施術当日〜数時間後から効果を実感できるため、「今日から症状を抑えたい」という急なニーズにも対応可能です。結婚式、大切なプレゼン、試験、面接など、ここぞという場面の前に施術を受ける方も多いです。
花粉症ボトックスは、内服薬、点眼薬、点鼻薬など他の花粉症治療と併用することが可能です。「飲み薬だけでは症状が抑えきれない」という重症の方が、追加の対策として花粉症ボトックスを選択するケースも増えています。
また、舌下免疫療法（シダキュアなど）による根治治療を受けながら、症状が強く出る時期だけ花粉症ボトックスで対処するという組み合わせも可能です。
花粉症ボトックスは保険適用外の自由診療です。クリニックによって料金設定が異なりますが、1回あたり5,500円〜20,000円程度の費用がかかります。
1シーズン（約3〜4ヶ月）で2〜3回の施術が目安となるため、シーズン全体では11,000円〜60,000円程度の出費になります。保険適用の飲み薬（月額1,000〜2,000円程度）と比較すると、費用負担は大きくなります。
対策
症状が最も重くなる時期（スギ花粉のピーク時など）に絞って施術を受けることで、費用を抑えることが可能です。また、クリニックによっては複数回セット割引を設けているところもあります。
花粉症ボトックスの効果持続期間は、施術方法によって異なりますが、点鼻法で約1〜3週間（通常2週間程度）、ガーゼパッキング法や注射法で約1〜4ヶ月です。
花粉症シーズンは約3〜4ヶ月続くため、点鼻法の場合は1シーズンで複数回の施術が必要になります。
持続期間が短くなる要因
・代謝が活発な方（若い方、運動習慣のある方）
・アレルギー症状が重症の方
・ボトックスに対する抗体ができている方（過去に何度もボトックス治療を受けている場合）
対策
より長い効果を求める場合は、ガーゼパッキング法や注射法を選択するか、耳鼻咽喉科での専門的な治療（後鼻神経切断術など）を検討することも選択肢です。
花粉症ボトックスは、あくまで症状を一時的に抑える対症療法です。花粉症の根本原因（アレルギー体質）を治すものではありません。
根治を目指す場合は、舌下免疫療法（シダキュア、ミティキュアなど）が選択肢となります。舌下免疫療法は3〜5年の長期治療が必要ですが、約7〜8割の方に効果があり、治療終了後も効果が持続するとされています。
花粉症ボトックスの効果には個人差があり、体質によってはあまり効果を感じられない方もいます。また、効果を感じても数日で消失してしまうケースもあります。
効果が出にくい要因
・アレルギー症状が非常に重症の方
・副鼻腔炎（蓄膿症）を併発している方
・鼻中隔弯曲症など構造的な問題がある方
・ボトックスに対する抗体ができている方
対策
効果が不十分な場合は、内服薬や点鼻薬との併用を検討するか、耳鼻咽喉科専門医に相談して他の治療法を検討しましょう。
点鼻法（鼻腔内滴下法）やガーゼパッキング法は、注射を使用しないため痛みはほぼありません。
点鼻法では、注射器（針なし）を使って鼻腔内に薬液をポトポトと滴下します。ガーゼパッキング法では、ボトックスを浸した小綿球を鼻に詰めます。いずれも鼻粘膜を傷つけることがないため、麻酔は不要です。
施術中に感じる可能性があるのは、薬液が喉に流れ込んだ際の軽い違和感程度です。喉の粘膜や味覚への影響はほとんどないとされています。
鼻腔内注射法は、鼻粘膜に直接針を刺してボトックスを注入するため、表面麻酔（麻酔クリームやスプレー）を使用することが推奨されます。
麻酔後の痛みは、チクッとした軽い刺激程度です。注射自体は数分で終わります。耳鼻咽喉科専門医が行う場合は、内視鏡で確認しながら適切な位置に注入するため、より精度の高い施術が可能です。
点鼻法・ガーゼパッキング法の場合、施術後に痛みが生じることはほとんどありません。
注射法の場合は、注射部位に軽い違和感や鈍痛が残ることがありますが、通常は数時間〜1日で落ち着きます。まれに注射による軽度の出血が見られることがありますが、自然に止まります。
いずれの方法でも、施術後すぐに日常生活に戻ることが可能です。
花粉症ボトックスはダウンタイムがほぼない治療です。施術後すぐに日常生活に戻ることができます。
施術直後
施術室でそのまま帰宅可能です。点鼻法・ガーゼパッキング法の場合、薬液を浸透させるために約10分間安静にしていただいた後、そのままお帰りいただけます。外見上の変化はありません。
数時間後〜当日
早い方は施術直後から、多くの方は数時間後から花粉症症状の軽減を実感し始めます。施術当日から洗顔・メイク・入浴・運動は可能です。ただし、施術直後に鼻をかむのは控えてください。薬剤が流れ出てしまう可能性があります。
当日の注意事項
・飲酒は念のため当日は控えることが推奨されます（血流が促進され、薬剤の吸収に影響する可能性があるため）
・施術後30分〜1時間程度は鼻を強くかまない
・激しい運動は当日は避けることが望ましい
1〜2日後
効果がピークに達する方が多いです。特に制限はなく、通常通りの生活が可能です。
1〜3週間後（点鼻法の場合）
効果が徐々に薄れてきます。症状が再び出始めたら、次回の施術を検討するタイミングです。施術間隔の目安は3週間程度です。
花粉症ボトックスは保険適用外の自由診療のため、クリニックによって料金設定が異なります。
点鼻法（鼻腔内滴下法）の相場
・格安クリニック：5,500円〜8,000円/回
・標準的なクリニック：10,000円〜15,000円/回
・高級クリニック（アラガン社製使用）：15,000円〜20,000円/回
ガーゼパッキング法の相場
15,000円〜30,000円/回（高濃度のボトックスを使用するため、点鼻法より高額になる傾向）
注射法の相場
20,000円〜50,000円/回（耳鼻咽喉科で行う場合は技術料が加算されることも）
花粉症ボトックスで使用されるボツリヌストキシン製剤には複数の種類があり、製剤によって価格が異なります。
アラガン社製ボトックスビスタ
日本国内で唯一厚生労働省の認可を受けている製剤です。世界70ヶ国以上で承認されており、品質・安全性の面で最も信頼性が高いとされます。その分、価格は高めに設定されます。
韓国製ボツリヌストキシン製剤
ニューロノックス、ローズトックス、コアトックスなど、韓国食品医薬品安全処（KFDA/MFDS）で認可された製剤です。日本国内では未承認ですが、ボトックスビスタのジェネリック的な位置づけで、コストパフォーマンスに優れています。
花粉症シーズンは約3〜4ヶ月続きます。点鼻法の場合、効果持続期間が約2週間のため、シーズン通して症状を抑えるには2〜3回の施術が目安となります。
シーズン全体の費用目安
・格安クリニック：11,000円〜24,000円（5,500円×2〜3回）
・標準的なクリニック：20,000円〜45,000円（10,000円×2〜3回）
・高級クリニック：30,000円〜60,000円（15,000円×2〜3回）
初診料・再診料が別途かかるクリニックもあるため、事前に総額を確認しましょう。
保険適用の飲み薬（抗ヒスタミン薬など）は、3割負担で月額1,000〜2,000円程度です。シーズン全体でも数千円で済むため、単純なコストでは飲み薬の方が圧倒的に安価です。
しかし、花粉症ボトックスは眠気や倦怠感がないため、仕事のパフォーマンス低下を防げるメリットがあります。眠気による業務効率の低下、車の運転ができないことによる不便さなどを考慮すると、費用対効果は一概に比較できません。
また、「大事な商談の日だけ」「結婚式の日だけ」とピンポイントで使う方法もあり、その場合は1回分の費用で済みます。
作用メカニズム
抗ヒスタミン薬（アレグラ、クラリチン、ザイザルなど）は、アレルギー反応で放出されるヒスタミンの働きをブロックします。花粉症ボトックスは、アセチルコリンの放出を抑えて副交感神経の働きを抑制します。作用する物質が異なるため、併用も可能です。
眠気
抗ヒスタミン薬は脳内のヒスタミン受容体にも作用するため、眠気が起こりやすい（特に第一世代）。第二世代（アレグラ、クラリチンなど）は眠気が軽減されていますが、ゼロではありません。花粉症ボトックスは局所作用のため、眠気は起こりません。
即効性
抗ヒスタミン薬は服用後30分〜1時間で効き始めますが、最大効果を発揮するには数日〜1週間の継続服用が推奨されます。花粉症ボトックスは施術当日から効果を実感できます。
費用
抗ヒスタミン薬は保険適用で月額1,000〜2,000円程度。花粉症ボトックスは自由診療で1回5,500〜20,000円。
作用メカニズム
ステロイド点鼻薬（アラミスト、ナゾネックス、フルナーゼなど）は、鼻粘膜の炎症を強力に抑えます。花粉症ボトックスは副交感神経を抑制して分泌を減らします。
効果の範囲
ステロイド点鼻薬は鼻症状（鼻水、鼻づまり、くしゃみ）に加え、目のかゆみにも効果があります。花粉症ボトックスも同様に、鼻症状と目のかゆみの両方に効果が期待できます。
使用頻度
ステロイド点鼻薬は毎日1〜2回の使用が必要です。花粉症ボトックスは1回の施術で1〜3週間効果が持続します。毎日の点鼻が面倒な方にはボトックスが向いています。
費用
ステロイド点鼻薬は保険適用で1本数百円〜1,000円程度（約1ヶ月分）。花粉症ボトックスは1回5,500〜20,000円。
作用メカニズム
レーザー治療（CO2レーザー、アルゴンプラズマなど）は、鼻粘膜をレーザーで焼灼（しょうしゃく）し、アレルギー反応が起こる面積を減らします。花粉症ボトックスは神経伝達をブロックして症状を抑えます。
効果の持続期間
レーザー治療は1〜2年効果が持続します。花粉症ボトックスは1〜3週間（点鼻法）〜1〜4ヶ月（注射法）です。長期的な効果を求める場合はレーザー治療が有利です。
ダウンタイム
レーザー治療は施術後1〜2週間、鼻づまりや鼻汁が悪化することがあります。花粉症ボトックスはダウンタイムがほぼありません。
費用
レーザー治療は保険適用で3,000〜10,000円程度、自由診療で20,000〜50,000円程度。花粉症ボトックスは1回5,500〜20,000円（シーズンで2〜3回必要）。
治療の目的
舌下免疫療法（シダキュア：スギ花粉用、ミティキュア：ダニ用）は、アレルギー体質そのものを改善する根治療法です。花粉症ボトックスは症状を抑える対症療法です。
治療期間
舌下免疫療法は3〜5年の継続治療が必要です。花粉症ボトックスは必要なときだけ施術を受けます。
効果
舌下免疫療法は約7〜8割の方に効果があり、治療終了後も効果が持続します。花粉症ボトックスは施術を受けた期間のみ効果があります。
組み合わせ
舌下免疫療法で根治を目指しながら、症状が強く出る時期に花粉症ボトックスで対処するという併用も可能です。
花粉症ボトックスを受けたものの、症状が十分に改善しなかったというケースです。
原因
・アレルギー症状が非常に重症で、ボトックスの作用だけでは抑えきれない
・副鼻腔炎（蓄膿症）を併発しており、鼻づまりの原因がアレルギーだけではない
・鼻中隔弯曲症など構造的な問題がある
・過去にボトックス治療を繰り返し受けており、抗体ができている
・薬剤の浸透が不十分だった（施術直後に鼻をかんでしまったなど）
対策
・重症の場合は内服薬や点鼻薬との併用を検討する
・効果が不十分な場合は、より効果の高い注射法やガーゼパッキング法を選択する
・耳鼻咽喉科専門医に相談し、副鼻腔炎や構造的な問題がないか診察を受ける
・施術後30分〜1時間は鼻をかまない
施術直後は効果を感じたものの、数日で症状が戻ってしまったというケースです。
原因
・代謝が活発で、薬剤の効果が早く消失した
・花粉飛散量が非常に多い時期だった
・薬剤の使用量（単位数）が不足していた
・点鼻法を選択したが、体質的にガーゼパッキング法や注射法の方が向いていた
対策
・次回はボトックスの使用量を増やすことを相談する（クリニックによっては「少量」「標準」「強力」など選択できる）
・ガーゼパッキング法や注射法など、効果持続期間の長い方法を選択する
・花粉飛散のピーク前に施術を受け、ピーク時に効果が最大になるようタイミングを調整する
点鼻法で施術を受けた際、薬液が喉に流れ込み、一時的に喉に違和感を感じたというケースです。
原因
・施術中に頭を動かしてしまい、薬液が喉に流れた
・施術後すぐに起き上がってしまった
対策
・施術中は指示通りの姿勢を維持する（通常は仰向けで頭を少し後ろに傾ける）
・施術後は約10分間安静にしてから起き上がる
・喉に流れても粘膜や味覚への影響はほとんどないとされているため、過度な心配は不要
クリニックに行ったものの、禁忌事項に該当して施術を受けられなかったというケースです。
施術を受けられない方
・妊娠中、授乳中の方
・3ヶ月以内に妊娠を予定している方
・ボツリヌストキシン製剤に対してアレルギー症状が出たことのある方
・神経筋障害（重症筋無力症など）をお持ちの方
・全身性の筋肉の病気を患っている方
対策
・事前にクリニックのホームページで禁忌事項を確認する
・該当する方は、内服薬やステロイド点鼻薬など他の治療法を検討する
花粉症ボトックスは比較的シンプルな施術ですが、クリニック選びによって使用製剤の品質や施術の精度が異なります。以下のポイントを参考に選びましょう。
ボツリヌストキシン製剤には複数の種類があり、品質や安全性に差があります。
アラガン社製ボトックスビスタは、日本国内で唯一厚生労働省の認可を受けている製剤です。世界70ヶ国以上で承認されており、品質管理が徹底されています。安全性を重視する方にはボトックスビスタを使用しているクリニックがおすすめです。
韓国製の製剤（ニューロノックス、ローズトックスなど）は、韓国食品医薬品安全処で認可されていますが、日本国内では未承認です。コストパフォーマンスを重視する方には選択肢になりますが、リスクを理解した上で選びましょう。
ボトックス治療全般の実績は豊富でも、花粉症ボトックスの経験が少ないクリニックもあります。
ホームページやカウンセリングで、花粉症ボトックスの施術実績を確認しましょう。施術方法（点鼻法、ガーゼパッキング法、注射法）の選択肢が複数あるクリニックは、症状や希望に合わせた提案をしてもらえる可能性が高いです。
美容クリニックで行われる点鼻法は、多くの場合、美容皮膚科医や形成外科医が担当します。これでも問題はありませんが、より効果の高い注射法を希望する場合や、花粉症以外の鼻の問題（副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症など）が疑われる場合は、耳鼻咽喉科専門医がいるクリニックが安心です。
耳鼻咽喉科専門医であれば、内視鏡を使って鼻腔内を確認しながら適切な位置に薬剤を投与できるほか、花粉症以外の原因を診断することも可能です。
花粉症ボトックスの料金は、クリニックによって5,500円〜20,000円以上と幅があります。また、初診料・再診料が別途かかる場合や、使用製剤によって料金が変わる場合もあります。
・施術料金に含まれる内容（診察料、製剤代など）
・使用する製剤の種類と料金
・施術方法ごとの料金
・複数回受ける場合のセット割引の有無
これらを事前に確認し、総額を把握した上でクリニックを選びましょう。
出展先：https://www.tkc110.jp/other/hay_fever/
東京美容外科 新宿院は、美容外科領域で幅広い自由診療を扱うクリニックで、公式サイトにて「花粉症対策ボツリヌストキシン」としてボトックス製剤を鼻粘膜に滴下して花粉症の症状緩和を目指す施術を紹介しています。施術は15分程度で行えるとされ、副作用や痛みを抑える方法とされるため、仕事や日常生活に影響を与えにくい点が特徴でしょう。
東京美容外科 統括院長 麻生 泰 先生
麻生泰先生は医学博士号を有し、日本形成外科学会・日本美容外科学会など複数の学会に所属する医師です。美容外科全般に加えてボツリヌストキシン製剤を用いた治療に精通しており、一般的なボトックス治療だけでなく花粉症対策のボツリヌストキシン治療にも対応しています。形成外科基盤の診療経験を活かし、安全性を重視した施術提案を行っています。
Q.花粉症ボトックスはいつ受けるのがベストですか？
A.花粉症ボトックスは症状が出てからでも効果があるため、いつ受けても大丈夫です。ただし、効果をピーク時に合わせたい場合は、花粉飛散のピーク予測の1〜2週間前に施術を受けるのがおすすめです。スギ花粉の場合、関東地方では2月中旬〜3月中旬がピークとなることが多いため、2月上旬頃に1回目の施術を受けると効率的です。大事な予定（結婚式、試験、面接など）の数日前に施術を受ける方も多いです。
Q.花粉症ボトックスと飲み薬を併用しても大丈夫ですか？
A.併用は可能です。花粉症ボトックスは鼻粘膜の副交感神経に作用し、抗ヒスタミン薬は全身のヒスタミン受容体に作用するため、作用メカニズムが異なります。飲み薬だけでは症状が抑えきれない重症の方や、飲み薬の眠気を避けたい日だけボトックスを追加するという使い方も可能です。また、舌下免疫療法（シダキュアなど）との併用も問題ありません。ただし、併用する場合は念のため医師に相談することをおすすめします。
Q.花粉症ボトックスを何度も受けると効かなくなりますか？
A.ボトックス治療を繰り返し受けると、体内に抗体ができて効果が薄れる可能性がありますが、花粉症ボトックスの場合、使用量が比較的少なく、年に数回程度の施術であれば抗体ができるリスクは低いとされています。美容目的のボトックス（エラ、シワなど）を高頻度で受けている方は、すでに抗体ができている可能性があります。効果が感じられにくくなった場合は、抗原量が少ない製剤（ローズトックスなど）への変更を検討することもできます。
美容医療相談室に届いた花粉症ボトックスの美容医療＆美容整形の口コミ・体験談です。
※当相談室でご紹介しているクリニックの口コミではございません。クリニック・医師によりスキルは異なりますので、慎重にお選びください。
美容医療相談室では、みなさまからお寄せいただいた体験談やご意見を元に、治療法に関する情報提供や名医の紹介を行っています。 「治療を受けたことがある」「カウンセリングに行ってみた」「友人が治療を受けた」など、ぜひ口コミ・体験談情報をお寄せください！
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