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マイクロボトックス（スキンボトックス/メソボトックス）は、ボツリヌストキシン製剤を皮膚の浅い層（真皮層〜表情筋浅層）に微量ずつ広範囲に注入する施術です。通常のボトックス注射が表情筋に直接作用して筋肉の動きを抑制するのに対し、マイクロボトックスは皮膚そのものと筋膜表層にアプローチすることで、表情を保ちながら肌質改善効果を得られる点が最大の特徴です。
ボツリヌストキシンは神経伝達物質「アセチルコリン」の分泌を阻害する作用を持ちます。マイクロボトックスでは、この作用を以下の3つのターゲットに対して発揮させます。
マイクロボトックスで使用されるボツリヌストキシン製剤には複数の種類があります。
施術は以下の流れで行われ、所要時間は約15〜30分です。
効果の発現は施術後1〜2週間、持続期間は3〜6ヶ月が目安です。2回目以降は初回より効果が出やすく、継続することで持続期間も延びる傾向があります。
マイクロボトックスは通常のボトックス注射よりリスクが低いとされますが、以下の副作用・リスクが起こる可能性があります。施術前に必ず理解しておきましょう。
注射部位の赤み・腫れ・かゆみ：多数の針穴を開けるため、施術直後は蚊に刺されたような小さな膨疹が生じることがあります。これはボトックスに混合された麻酔薬（リドカインなど）の影響であることが多く、通常1時間程度で消失します。赤みは数時間〜数日で改善しますが、敏感肌の方は1週間程度続く場合もあります。
内出血：注射針が毛細血管に当たると内出血が生じます。特に目周りは血管が豊富で皮膚も薄いため、内出血が目立ちやすい部位です。発生した場合でも1〜2週間でほぼ消失し、コンシーラーやファンデーションでカバー可能です。施術前1週間は血液をサラサラにする薬（アスピリン、ワーファリンなど）やサプリメント（魚油、ビタミンE、イチョウ葉エキスなど）の服用を避けることで発生リスクを軽減できます。
表情の違和感・こわばり：注入深度や量を誤り、薬液が表情筋の深層にまで到達すると、意図しない筋肉の弛緩が起こります。特に頬は、重力に逆らって皮膚を支えている表情筋（大頬骨筋・小頬骨筋など）が多く、これらに強く作用すると頬がたるんで見える可能性があります。また、痩せている方や皮下脂肪が少ない方は、わずかな量でも表情筋に影響しやすい傾向があります。
皮膚のたるみ：40代以上で皮膚の弾力が低下している方、または咬筋（エラ）ボトックスと併用した場合、筋肉のボリュームが減少した分だけ皮膚が余り、かえってたるみが目立つケースがあります。事前カウンセリングで皮膚の弾力性を評価し、適応を慎重に判断する必要があります。
左右非対称：顔の筋肉は左右で発達度合いが異なることが多く、同じ量を注入しても効果に差が出る場合があります。熟練した医師は事前に左右差を評価し、注入量を調整します。万が一非対称が生じた場合は、効きの弱い側に追加注入することで修正可能です。
アレルギー反応：ボツリヌストキシン製剤に含まれる成分（ヒト血清アルブミンなど）に対するアレルギー反応が起こる可能性があります。過去にボトックス製剤でアレルギー症状が出た方は施術を受けられません。
頭痛・倦怠感：施術後に一時的な頭痛や倦怠感を感じる方がいます。通常は数日以内に自然軽快しますが、症状が続く場合は医師に相談してください。
以下に該当する方はマイクロボトックスを受けることができません。
女性は施術後2回の月経が終わるまで、男性は3ヶ月間の避妊が推奨されています。
マイクロボトックスでは30〜32G（直径約0.26〜0.3mm）の極細針を使用するため、痛みは比較的軽度です。「チクチクする」「蚊に刺される程度」と表現される方が多く、我慢できないほどの痛みを感じるケースは稀です。
ただし、注射箇所が数十〜数百箇所と多いため、痛みに敏感な方は麻酔の使用をおすすめします。
クリニックによっては、ボツリヌストキシン製剤に麻酔薬（リドカイン）を混合して注入する方法を採用しているところもあります。この場合、注入と同時に麻酔効果が得られるため痛みが軽減されますが、施術直後に注入部位が白くなることがあります（通常1時間程度で消失）。
施術直後〜数時間は注射部位に軽いヒリヒリ感や違和感を感じることがありますが、鎮痛剤が必要なほどの痛みはほとんどありません。翌日にはほぼ気にならなくなる方がほとんどです。
マイクロボトックスはダウンタイムがほとんどない施術として知られていますが、以下の経過を参考にしてください。
マイクロボトックスは自由診療（保険適用外）のため、クリニックによって料金設定が異なります。一般的な相場は以下の通りです。
使用する薬剤の種類：アラガン社製「ボトックスビスタ」は厚生労働省承認製剤のため最も高価（1.5〜2倍程度）、韓国製製剤（ニューロノックスなど）は比較的安価です。安全性・品質を重視するならボトックスビスタ、コストを抑えたいなら韓国製製剤という選択になります。
注入単位数（使用量）：マイクロボトックスの使用量は部位や肌状態によって異なりますが、両頬で20〜40単位、顔全体で50〜100単位程度が目安です。使用単位数が多いほど料金も高くなります。
施術方法：医師の手打ちよりも、水光注射機器（ダーマシャインなど）を使用する場合は機器使用料が加算されることがあります。一方で機器使用により均一な注入が可能になるメリットがあります。
クリニックによっては以下の費用が別途かかる場合がありますので、事前に確認しましょう。
効果持続期間は3〜6ヶ月のため、年間2〜4回の施術を継続する場合のトータルコストも考慮して計画を立てることをおすすめします。
注入深度：通常のボトックスは表情筋に直接注入（皮膚表面から3〜5mm）しますが、マイクロボトックスは真皮〜筋膜浅層（1〜2mm）に注入します。この違いにより、マイクロボトックスは表情を変えずに肌質改善効果を得られます。
注入量と箇所：通常のボトックスは1箇所に比較的多量（2〜4単位程度）を数箇所に注入しますが、マイクロボトックスは極少量（0.5〜1単位程度）を数十〜数百箇所に広く分散して注入します。
適応症状：通常のボトックスは眉間・額・目尻などの深い表情じわ、エラ張り（咬筋肥大）に適応。マイクロボトックスは小じわ、毛穴、皮脂過剰、肌のハリ低下など「肌質改善」に適応します。両者は併用も可能で、深いシワには通常ボトックス、肌全体の質感改善にはマイクロボトックスと使い分けることで相乗効果が期待できます。
注入成分：水光注射は非架橋ヒアルロン酸やビタミン、アミノ酸などの美容成分を注入します。マイクロボトックスはボツリヌストキシン製剤を注入します。両者は注入方法は類似していますが、作用機序が全く異なります。
効果の方向性：水光注射は「肌に潤い・栄養を補充する」アプローチで、乾燥肌・くすみ・ハリ不足に効果的。マイクロボトックスは「皮脂・汗腺を抑制し、皮膚線維を引き締める」アプローチで、毛穴・テカリ・小じわに効果的です。
併用療法：水光注射にボツリヌストキシンを混合した「ボトックス水光注射」という施術もあり、両方の効果を同時に得ることも可能です。
施術の仕組み：ダーマペンは16本の33G極細針で皮膚に無数の微細な穴（1秒間に最大1,920個）を開け、創傷治癒反応を利用してコラーゲン生成を促進する施術です。薬剤は注入ではなく、開けた穴から塗布・浸透させます。
効果の違い：ダーマペンはニキビ跡（クレーター）、毛穴の凹凸、肌表面のデコボコ改善に強みがあります。マイクロボトックスは皮脂抑制・汗止め・小じわ改善に強みがあります。
ダウンタイム：ダーマペンは針の深さによって赤み・出血が数日〜1週間続くことがありますが、マイクロボトックスはダウンタイムがほぼありません。
原因：注入量が少なすぎる、または注入深度が浅すぎる場合に起こります。特にコストを抑えるために使用量を必要以上に減らしているケースでは、効果が不十分になりがちです。また、皮膚が厚い方や皮脂分泌が非常に多い方は、標準量では効果を感じにくい場合があります。
対策：カウンセリング時に「どの程度の効果を期待しているか」を明確に伝え、医師と使用量について相談しましょう。初回で効果が弱いと感じた場合は、次回の施術時に増量を検討します。
原因：注入深度が深すぎて表情筋に作用してしまった、または使用量が多すぎたケースです。特に頬や口周りは注入深度の調整が難しく、経験の浅い医師が施術すると意図しない筋肉に影響を与えるリスクがあります。
対策：マイクロボトックスの施術経験が豊富な医師を選ぶことが最も重要です。万が一不自然になった場合でも、ボトックスの効果は3〜6ヶ月で徐々に弱まるため、時間経過とともに改善します。
原因：40代以上で皮膚の弾力が低下している方、または皮下脂肪が少なく痩せている方に起こりやすいです。皮膚を支えている筋線維の働きが抑制されることで、重力に負けて皮膚が下垂する場合があります。
対策：施術前のカウンセリングで皮膚の弾力性や脂肪量を評価してもらい、リスクについて説明を受けましょう。たるみが気になる方は、HIFU（ハイフ）やスレッドリフトなど引き上げ効果のある施術との併用を検討することもあります。
原因：施術者の技術不足、または患者側の要因（血液をサラサラにする薬の服用、生理前後など）が考えられます。目周りは血管が豊富で皮膚が薄いため、特に内出血が起こりやすい部位です。
対策：施術前1週間は抗凝固薬やサプリメント（魚油、ビタミンE、イチョウ葉など）の服用を控えます。生理前後は避けた方が無難です。内出血が生じても通常1〜2週間で消失しますが、重要な予定がある場合は余裕を持ったスケジューリングをおすすめします。
マイクロボトックスは注入深度・量・部位の調整に高度な技術を要する施術です。以下のポイントを参考に、信頼できる医師・クリニックを選びましょう。
Q. マイクロボトックスの効果はいつから実感でき、どのくらい持続しますか？
A. 効果の発現は施術後1〜2週間、ピークは2〜4週間後です。毛穴の引き締めや皮脂抑制は比較的早く実感でき、小じわ改善やハリ向上は徐々に現れます。持続期間は3〜6ヶ月が目安ですが、個人の代謝や生活習慣によって異なります。継続して施術を受けることで効果の持続期間が延びる傾向があり、初回よりも2回目以降の方が効果を実感しやすいという報告もあります。年に3〜4回のペースで施術を受けることで、効果を安定して維持できます。
Q. マイクロボトックスと通常のボトックス注射は併用できますか？
A. 併用可能であり、むしろ相乗効果が期待できます。例えば、眉間や額の深い表情じわには通常のボトックスを、頬の毛穴や肌全体のハリ改善にはマイクロボトックスを同日に施術することで、シワ改善と肌質改善の両方を叶えられます。また、エラボトックス（小顔ボトックス）との併用では、咬筋のボリュームダウンによる小顔効果に加え、マイクロボトックスでフェイスラインの皮膚を引き締めることで、エラボトックス単独で起こりうる皮膚のたるみを予防する効果も期待できます。ただし、同日に複数部位に大量のボツリヌストキシンを使用する場合は、医師と相談の上で総使用量を調整する必要があります。
Q. マイクロボトックスの副作用やダウンタイムはどの程度ですか？
A. マイクロボトックスは美容注入治療の中でもダウンタイムが非常に少ない施術です。一般的な副作用として、施術直後の軽い赤み・膨疹（数分〜1時間で消失）、稀に内出血（1〜2週間で消失）があります。内出血の発生率を下げるために、施術前1週間は血液をサラサラにする薬やサプリメントを控えることをおすすめします。施術当日の長時間入浴・サウナ・激しい運動・飲酒・マッサージは避けてください。これらは血行を促進し、内出血リスクを高めたり、薬剤の拡散を招く可能性があります。翌日からは通常の生活が可能で、メイクは施術直後から可能なクリニックがほとんどです。重篤な副作用は極めて稀ですが、万が一異常を感じた場合は速やかに施術を受けたクリニックに相談してください。
美容医療相談室に届いたマイクロボトックスの美容医療＆美容整形の口コミ・体験談です。
※当相談室でご紹介しているクリニックの口コミではございません。クリニック・医師によりスキルは異なりますので、慎重にお選びください。
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