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スキンブースターは、肌の表皮から真皮層にかけて美容成分や栄養分を直接注入し、肌質そのものを改善する注入治療です。「肌を押し上げる・増強させる」という意味を持ち、「肌育注射」や「水光注射」とも呼ばれています。
従来の架橋ヒアルロン酸注射（涙袋形成やシワ埋めに使用）が「形を整える」治療であるのに対し、スキンブースターは細胞レベルで肌を活性化させ、コラーゲンやエラスチンの産生を促すことで、内側から若々しい肌へと導きます。
近年、韓国発の美容医療トレンドとして日本でも急速に普及し、毛穴・小じわ・くすみ・ハリ不足・ニキビ跡など、さまざまな肌悩みに対応できる施術として注目を集めています。
スキンブースターは、使用する製剤によって作用メカニズムが異なりますが、共通しているのは線維芽細胞（せんいがさいぼう）を活性化させる点です。線維芽細胞は真皮層に存在し、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸を産生する「肌のハリ・弾力の製造工場」ともいえる重要な細胞です。
注入された製剤が線維芽細胞に働きかけると、コラーゲン生成が促進され、肌の土台が強化されます。また、保水力が向上することで肌に潤いが戻り、ターンオーバー（肌の生まれ変わり）も正常化されます。
ただし、スキンブースターは即効性のある治療ではありません。効果が現れ始めるまでに最低1ヶ月程度かかり、複数回の施術を重ねることで効果が蓄積されていきます。
現在、日本で使用されているスキンブースター製剤は大きく3つのカテゴリに分類できます。それぞれの特徴と適応を理解することが、最適な治療選択につながります。
PN製剤（ポリヌクレオチド系）
代表製剤：リジュラン、リズネ、プルリアル
サーモン（鮭）の精巣から抽出したポリヌクレオチド（PN）を主成分とし、「サーモン注射」とも呼ばれます。傷ついた細胞を修復し、肌の保水力を高める「癒し系」のスキンブースターです。抗炎症作用があり、ニキビ跡や傷跡の改善にも効果を発揮します。目周りなど皮膚の薄い部位にも使用可能で、小じわ・乾燥・くすみの改善に適しています。
PDLLA製剤（ポリ乳酸系）
代表製剤：ジュベルック、レニスナ
とうもろこしやじゃがいもから抽出したポリ乳酸（PDLLA）と非架橋ヒアルロン酸を配合。体内に入ったPDLLAが異物反応を引き起こし、その過程でコラーゲン生成が強力に促進されます。研究によると、PDLLA製剤は他のスキンブースターと比較してコラーゲン生成力が最も高いとされています。毛穴の開き・ニキビ跡のクレーター・たるみの改善に特に効果的です。ただし、異物反応のリスクがあるため、皮膚の薄い目周りには不向きです。
ECM製剤（非架橋ヒアルロン酸+アミノ酸系）
代表製剤：スネコス、ジャルプロ、プロファイロ
非架橋ヒアルロン酸にアミノ酸を独自配合し、細胞外マトリックス（ECM：細胞を取り囲む組織構造）を再構築します。プロファイロは低分子・高分子のヒアルロン酸をハイブリッド配合した製剤で、2017年までに43カ国で承認、15万件以上の施術実績があります。顔全体のハリ・ツヤ感を出すのに適しており、首や手の甲にも使用できます。
スキンブースターの注入方法は主に4種類あり、製剤や目的に応じて使い分けられます。
医師による手打ち
医師が注射器を使って直接注入する方法です。注入部位や深さを細かく調整できるため、目周りなど繊細なエリアに適しています。リジュランなど線状に注入する製剤で多く採用されます。
水光注射（機械式）
専用マシンで皮膚の0.4〜0.6mmの浅い層に均一に注入する方法です。一定の深さ・量で広範囲に注入できるため、顔全体の肌質改善に適しています。刺入回数が少なく、痛みが軽減されるメリットがあります。
ダーマペン併用
極細針が無数についたダーマペン4で微細な穴を開けながら製剤を導入します。針による創傷治癒効果と製剤の効果が相乗的に働き、毛穴やニキビ跡の改善に効果的です。
ポテンツァ併用
マイクロニードルRF（高周波）を照射しながら製剤を注入する方法です。熱エネルギーによるコラーゲン生成促進と製剤の効果を同時に得られます。
スキンブースターで期待できる効果は、使用する製剤によって異なりますが、共通して以下の改善が見込めます。
・肌のハリ・弾力の回復：コラーゲン・エラスチン生成促進による真皮層の強化
・小じわ・ちりめんじわの改善：保水力向上と真皮のボリュームアップ
・毛穴の引き締め：コラーゲン増加による毛穴周囲の肌の引き締め
・くすみ・トーンの改善：ターンオーバー正常化による透明感の向上
・ニキビ跡・クレーターの改善：線維芽細胞活性化による凹凸の修復
・乾燥肌・敏感肌の改善：バリア機能の強化と保湿力向上
効果の発現には1〜3回の施術が必要で、施術から1ヶ月後あたりから徐々に変化を実感できるようになります。
スキンブースターには、従来の美容注射や機器治療にはない独自のメリットがあります。
従来の架橋ヒアルロン酸注射は、注入した部位に物理的なボリュームを出す「充填剤」としての役割でした。一方、スキンブースターは線維芽細胞を活性化させ、自分自身のコラーゲンやエラスチンの産生を促します。
これは例えるなら、架橋ヒアルロン酸が「家具を買い足して部屋を豊かにする」のに対し、スキンブースターは「家の基礎工事をやり直す」イメージです。肌の土台そのものが強化されるため、自然な若返り効果が得られ、効果が定着すれば施術頻度を減らしても状態を維持しやすくなります。
スキンブースターは形を大きく変える施術ではないため、「何かした感」が出にくいのが特徴です。架橋ヒアルロン酸注射では、入れすぎると不自然な膨らみが生じるリスクがありますが、スキンブースターで使用する非架橋ヒアルロン酸は肌なじみが良く、ボリュームを出しすぎることがありません。
「美容医療はしているけれど自然に見せたい」「周囲に気づかれたくない」という方に最適な施術です。効果が徐々に現れるため、急激な変化ではなく「最近肌の調子がいいね」と言われるような自然な改善が期待できます。
レーザー治療やケミカルピーリングと比較して、スキンブースターはダウンタイムが非常に短い施術です。施術直後の赤みや腫れは数時間〜翌日でほぼ落ち着き、内出血が出た場合でも数日〜1週間で消退します。
施術当日からメイクやシャワーが可能なクリニックも多く、仕事や予定を長期間休む必要がありません。「美容医療に興味があるけれど、長いダウンタイムは困る」という方にとって、取り入れやすい施術といえます。
スキンブースターは製剤の種類が豊富で、悩みに応じて最適な製剤を選択できます。さらに、複数の製剤を組み合わせたり、他の美容医療（ボトックス、レーザートーニング、HIFU など）と併用したりすることで、相乗効果を得ることも可能です。
例えば、リジュランで肌質を整えながらジュベルックで毛穴を改善する、プロファイロで全体のハリを出しながらボトックスで表情じわを抑える、といった組み合わせが行われています。肌の状態や目的に合わせてカスタマイズできる柔軟性が、スキンブースターの大きな魅力です。
スキンブースターの最大のデメリットは即効性がないことです。従来の架橋ヒアルロン酸注射のように「施術直後から変化がわかる」わけではありません。
メカニズム
スキンブースターは線維芽細胞を活性化させ、コラーゲンやエラスチンの産生を「促す」治療です。注入した製剤そのものがボリュームを出すわけではなく、身体が反応して新たなコラーゲンを作り出すまでに時間がかかります。効果が現れ始めるまでに最低1ヶ月程度、十分な効果を実感するには2〜3回の施術が必要です。
対策
「イベント前に急いで肌を整えたい」という場合には、即効性のある水光注射やイオン導入との併用を検討しましょう。長期的な肌質改善を目標に、計画的に施術を受けることが重要です。
スキンブースターで得られた効果は永続的ではありません。製剤によって持続期間が異なり、定期的な追加施術（メンテナンス）が必要です。
メカニズム
注入された製剤は時間とともに体内で分解・吸収されます。リジュランなどPN製剤は半年〜1年、ジュベルックなどPDLLA製剤は1〜2年程度で効果が薄れていきます。コラーゲンも加齢とともに減少し続けるため、維持するには継続的な施術が必要です。
対策
初回は2〜4週間ごとに3〜4回の導入期を設け、その後は3〜6ヶ月ごと（製剤により異なる）のメンテナンスで効果を維持します。長期的な費用計画を立てておきましょう。
注射を伴う施術のため、内出血・腫れ・赤みが生じる可能性があります。
メカニズム
針が皮膚を貫通する際に毛細血管を傷つけると内出血が起こります。また、製剤の注入による圧力や、身体の炎症反応として腫れ・赤みが出ることがあります。特にリジュランは薬液自体に刺激感があり、注入直後に膨疹（ぼうしん）と呼ばれる蚊に刺されたような膨らみが出やすい傾向があります。
対策
施術前1週間は血液をサラサラにする成分（アスピリン、魚油サプリメントなど）の摂取を控えましょう。施術後は冷却・保湿・UVケアを徹底し、内出血が出た場合はコンシーラーでカバーできます。通常数日〜1週間で消退します。
特にPDLLA製剤（ジュベルック等）では、稀にしこりやアレルギー反応が起こる可能性があります。
メカニズム
PDLLA製剤は異物反応を利用してコラーゲン生成を促す製剤です。この異物反応が過剰に起こると、注入部位にしこり（肉芽腫）が形成されることがあります。また、製剤に含まれる成分に対してアレルギー反応を起こす方もいます。
対策
PDLLA製剤は皮膚の薄い目周りには使用しないのが原則です。過去に美容注射でアレルギー反応を起こした経験がある方は、事前に医師に申告してください。PN製剤（リジュラン等）はサーモン由来のため、魚介アレルギーのある方は注意が必要です。
スキンブースターの効果の出方にはかなりの個人差があります。
メカニズム
効果は患者さん自身の線維芽細胞の活性度に左右されます。加齢とともに線維芽細胞の機能は低下するため、年齢が高いほど効果が出にくい傾向があります。また、喫煙者や紫外線ダメージが蓄積している肌も効果が出にくいとされています。
対策
効果を最大化するには、禁煙・紫外線対策・規則正しい生活を心がけましょう。1回で効果を判断せず、推奨される回数を受けた上で評価することが大切です。
スキンブースターの痛みは、注入方法や製剤によって異なりますが、一般的に「チクチクする程度」と表現されることが多いです。
水光注射（機械式）の場合
専用マシンで均一に注入するため、刺入回数が少なく痛みは比較的軽度です。皮膚の浅い層（0.4〜0.6mm）への注入のため、深部への痛みは感じにくいとされています。
医師の手打ちの場合
特にリジュランは線状に細かく注入するため、刺入回数が多くなります。薬液自体にも刺激感があり、水光注射より痛みを感じやすい傾向があります。また、ジュベルックは真皮の深い層に注入するため、圧迫感や鈍い痛みを感じることがあります。
痛みの感じ方には個人差がありますが、多くの方が「我慢できる程度」と回答しています。
スキンブースターでは、痛みを軽減するために表面麻酔（麻酔クリーム）を使用するのが一般的です。
麻酔クリームの塗布
施術部位に麻酔クリーム（リドカイン配合）を塗布し、ラップなどで覆って20〜30分程度置きます。これにより皮膚表面の感覚が鈍くなり、針の刺入時の痛みが大幅に軽減されます。
リドカイン入り製剤
一部の製剤（ジュベルックなど）には、あらかじめ麻酔成分（リドカイン）が配合されているものがあります。この場合、注入中から鎮痛効果が働くため、より快適に施術を受けられます。
クーリング（冷却）
麻酔クリームに加えて、施術前後に冷却を行うクリニックもあります。冷却により血管が収縮し、内出血のリスク軽減と痛みの緩和が期待できます。
痛みに敏感な方は、事前のカウンセリングで麻酔オプションを確認し、十分な麻酔時間を確保してもらいましょう。
施術直後
注入部位にヒリヒリ感や熱感を感じることがあります。特にリジュランは薬液の刺激により、蚊に刺されたような膨疹が出ることがありますが、通常数時間で落ち着きます。
翌日以降
痛みはほぼ解消されます。触ると軽い圧痛を感じることがありますが、日常生活に支障が出るレベルではありません。痛み止めが必要になることはほとんどありません。
1週間後
違和感はほぼなくなります。内出血がある場合は黄色く変色しながら消退していきます。
施術後に強い痛みや異常な腫れがある場合は、感染の可能性があるため速やかにクリニックに連絡してください。
スキンブースターのダウンタイムは比較的短く、数日〜1週間程度です。ただし、注入方法や製剤、施術部位によって症状の出方が異なります。特に首への施術は顔より症状が強く出やすい傾向があります。
施術直後
注入部位に赤み・腫れ・膨疹が生じます。特にリジュランは薬液の刺激により、蚊に刺されたような膨らみが多数現れることがあります。これは一過性の反応で、数時間〜翌日には消退します。施術直後からメイクが可能なクリニックが多いですが、濃いメイクは避けた方が無難です。
当日〜翌日
赤みや腫れは徐々に落ち着きます。内出血が出た場合は青紫色の斑点として見えますが、コンシーラーでカバー可能です。洗顔・シャワーは当日から可能ですが、施術部位を強くこすらないよう注意してください。
2〜3日後
赤みはほぼ消退します。内出血が出た場合は黄色みを帯びてきます。この時期から入浴・運動が可能になるクリニックが多いです。ただし、サウナや激しい運動は血行が良くなり内出血が広がるリスクがあるため、もう数日控えることをおすすめします。
1週間後
ほとんどの症状が消退し、通常の生活に完全復帰できます。内出血も1週間程度で自然に消えます。首への施術の場合は顔より症状が長引く傾向があるため、首の隠れる服を用意しておくと安心です。
施術当日
・施術部位を強くこすらない、触らない
・飲酒を控える（血行促進により内出血が悪化するリスク）
・激しい運動、サウナ、長風呂を避ける
施術後1週間
・紫外線対策を徹底する（日焼け止め、帽子、日傘）
・ピーリングやスクラブ洗顔を避ける
・マッサージやエステを控える
これらを守ることで、ダウンタイムを最小限に抑え、製剤の効果を最大化できます。
スキンブースターの料金は、使用する製剤やクリニック、施術範囲によって大きく異なります。1回あたり30,000〜100,000円が一般的な相場です。
PN製剤（リジュラン系）の相場
・リジュラン（1cc）：50,000〜80,000円/回
・リジュランアイ（目周り専用）：40,000〜60,000円/回
・リズネ：30,000〜50,000円/回（リジュランの後発品で比較的安価）
PDLLA製剤（ジュベルック系）の相場
・ジュベルック全顔：50,000〜110,000円/回
・ジュベルック部分（鼻・頬など）：30,000〜50,000円/回
・レニスナ：50,000〜80,000円/回
ECM製剤（プロファイロ系）の相場
・プロファイロ：80,000〜100,000円/回
・スネコス：30,000〜50,000円/回
・ジャルプロ：40,000〜60,000円/回
スキンブースターは複数回の施術で効果を発揮するため、総額で考えることが重要です。
リジュラン（PN製剤）の場合
・導入期：2〜3週間ごとに3〜4回
・メンテナンス：3〜6ヶ月ごとに1回
・初年度の総額目安：200,000〜350,000円
ジュベルック（PDLLA製剤）の場合
・導入期：1ヶ月ごとに3回
・メンテナンス：半年〜1年ごとに1回
・初年度の総額目安：150,000〜350,000円
プロファイロ（ECM製剤）の場合
・導入期：1ヶ月ごとに2回
・メンテナンス：半年ごとに1回
・初年度の総額目安：240,000〜400,000円
施術料金以外に、以下の費用がかかる場合があります。
・初診料・カウンセリング料：無料〜5,000円
・麻酔クリーム：施術料金に含まれることが多い（別途の場合は1,000〜3,000円）
・再診料：無料〜2,000円
・指名料：経験豊富な医師を指名する場合（5,000〜10,000円）
見積もりの際は「総額でいくらになるか」を必ず確認し、追加費用の有無もチェックしましょう。
持続期間で比較
ジュベルックは持続期間が1〜2年と長く、メンテナンス頻度が低いため、長期的にはコスパが良いといえます。リジュランは持続期間半年〜1年でメンテナンス頻度が高いですが、回数を重ねるほど効果が蓄積されるため、継続することで施術間隔を延ばせる可能性があります。
他の美容施術との比較
レーザートーニング（1回10,000〜20,000円×月1回）やフォトフェイシャル（1回20,000〜40,000円×月1回）と比較すると、スキンブースターは1回あたりの費用は高いですが、通院頻度が少なく済む点がメリットです。
セット割引・コースプランの活用
多くのクリニックで3〜4回セットのコースプランが用意されており、単発で受けるより10〜20%程度安くなることがあります。継続を前提とする施術なので、セット購入を検討しましょう。
スキンブースターの中でも特に人気のリジュランとジュベルック。混同されやすい施術ですが、主成分・効果・適応に明確な違いがあります。
主成分の違い
リジュランはサーモン由来のポリヌクレオチド（PN）、ジュベルックはでんぷん由来のポリ乳酸（PDLLA）+非架橋ヒアルロン酸。PNは細胞にDNAの原料を供給して創傷治癒を促す「癒し系」、PDLLAは異物反応でコラーゲン生成を強力に促す「刺激系」と特性が異なります。
得意分野
リジュランは小じわ・乾燥・くすみ・敏感肌の改善に優れ、目周りなど皮膚の薄い部位にも使用可能。ジュベルックは毛穴・ニキビ跡のクレーター・たるみなど凹凸やボリューム改善に強く、コラーゲン生成力はPDLLAが最も高いとされています。
持続期間
リジュランは半年〜1年、ジュベルックは1〜2年。ジュベルックの方が長持ちするため、メンテナンス頻度を減らしたい方に向いています。
痛み・ダウンタイム
リジュランは薬液の刺激で注入時の痛みがやや強く、膨疹が出やすい傾向。ジュベルックは機械注入が可能で痛みは控えめですが、稀にしこりができるリスクがあります。
目的の違い
架橋ヒアルロン酸注射（ジュビダームビスタ®等）は涙袋形成・ほうれい線埋め・唇のボリュームアップなど「形を整える」治療。スキンブースターは肌質改善・ハリ回復など「肌を育てる」治療です。
即効性
架橋ヒアルロン酸は施術直後から効果を実感できる即効性が魅力。スキンブースターは効果発現まで1ヶ月以上かかりますが、肌の根本改善が期待できます。
持続期間
架橋ヒアルロン酸は製剤により6ヶ月〜2年程度。スキンブースターは半年〜2年で、継続することで効果が蓄積されます。
リスク
架橋ヒアルロン酸は入れすぎると不自然な膨らみや、血管塞栓による重篤な合併症のリスクがあります。スキンブースターは形を大きく変えないため、そのようなリスクは低いです。
作用の違い
ボトックスは筋肉の動きを抑制してシワを目立たなくする治療。スキンブースターは肌質そのものを改善する治療で、作用メカニズムが根本的に異なります。
対象となるシワ
ボトックスは表情を作ったときにできる「動的シワ」（眉間・額・目尻など）に効果的。スキンブースターは表情に関係なく刻まれる「静的シワ」（ちりめんじわ・小じわ）や肌のハリ不足に効果的。
併用のメリット
両者は作用が異なるため、併用することで相乗効果が期待できます。例えば、ボトックスで表情じわを抑えながら、スキンブースターで肌質を改善する組み合わせは、総合的なエイジングケアとして人気があります。
効果の方向性
レーザートーニングやピコレーザーはシミ・くすみ・色素沈着の改善がメイン。スキンブースターはハリ・弾力・シワ・毛穴の改善がメインで、ターゲットが異なります。
ダウンタイム
フラクショナルレーザーなど侵襲性の高いレーザーは1〜2週間のダウンタイムが必要。スキンブースターは数日〜1週間と短く、日常生活への影響が少ないです。
施術間隔
レーザートーニングは月1回程度の通院が必要。スキンブースターは導入期を過ぎれば3〜6ヶ月に1回でOKのため、通院頻度を減らしたい方に向いています。
「何回か施術を受けたけれど、思ったほど効果がない」という声があります。
原因
・施術回数が不足している：1〜2回で効果を判断してしまっている
・製剤と悩みのミスマッチ：毛穴改善目的なのにリジュランを選んでいる等
・肌の状態：喫煙、紫外線ダメージ、加齢により線維芽細胞の機能が低下している
・期待値が高すぎる：劇的な変化を期待していたが、スキンブースターは自然な改善が特徴
対策
スキンブースターは最低3〜4回の施術を受けた上で効果を判断してください。カウンセリングで自分の悩みに合った製剤を選んでもらい、施術後は紫外線対策・保湿・禁煙などセルフケアも徹底しましょう。
施術後に内出血が広範囲に出て、数日間外出が困難になるケースがあります。
原因
・血液をサラサラにする成分を摂取していた（アスピリン、魚油サプリ、ビタミンE等）
・施術者の技術不足：血管を避けられていない、針の扱いが雑
・体質：もともと内出血しやすい方
対策
施術前1週間は血液をサラサラにする成分の摂取を控えましょう。内出血しやすい体質の方は事前に申告し、慎重に施術してもらってください。症例数が豊富な医師を選ぶことも重要です。
特にジュベルックなどPDLLA製剤で、注入部位にしこりができることがあります。
原因
・異物反応の過剰発現：PDLLAに対する身体の反応が強く出すぎた
・注入部位の不適切：皮膚の薄い部位（目周り等）に注入した
・注入量や深さの問題：浅すぎる層に大量注入した
対策
PDLLA製剤の使用経験が豊富な医師を選び、目周りなど皮膚の薄い部位には使用しないよう確認してください。しこりができた場合はケナコルト注射（ステロイド）で改善できることがあります。
施術後に「左右で効果の出方が違う」「注入ムラがある」と感じるケースがあります。
原因
・施術者の技術不足：均一に注入できていない
・元々の左右差：顔の左右は元々対称ではなく、同じ注入量でも見え方が異なる
・効果の出方の違い：左右で肌質や線維芽細胞の活性度が異なる
対策
水光注射など機械注入を選ぶと均一性が高まります。カウンセリングで気になる左右差を伝え、必要に応じて片側に多めに注入するなど調整してもらいましょう。
稀に、製剤に含まれる成分に対してアレルギー反応を起こすことがあります。
原因
・リジュラン（PN製剤）：サーモン由来成分に対する反応（魚介アレルギー）
・ジュベルック（PDLLA製剤）：ポリ乳酸に対する異物反応の過剰発現
・麻酔クリーム：リドカインに対するアレルギー
対策
魚介アレルギーのある方はPN製剤を避けてください。過去に美容注射でアレルギー反応を起こした経験がある方は、必ず事前に医師に申告しましょう。心配な場合はパッチテストを依頼してください。
スキンブースターは製剤の種類が多く、肌悩みに合った製剤選択と適切な注入技術が仕上がりを左右します。失敗を避けるために、以下のポイントでクリニック・医師を選びましょう。
スキンブースターは製剤ごとに適した注入深度や量、注入部位が異なります。リジュランは表皮直下に線状注入、ジュベルックは真皮層にポイント注入と、製剤によって技法が異なるため、各製剤の施術経験が重要です。
クリニックのホームページやSNSで症例写真を確認しましょう。施術直後だけでなく、1ヶ月後・3ヶ月後の経過写真があるクリニックは信頼性が高いです。また、自分と似た肌悩み（毛穴、小じわ、たるみ等）の症例があるかどうかもチェックしてください。
スキンブースターは製剤選びが非常に重要です。毛穴改善にはジュベルック、小じわ・乾燥にはリジュラン、全体のハリ感にはプロファイロなど、悩みによって最適な製剤が異なります。
「当院はリジュランしか扱っていない」というクリニックより、複数の製剤を取り扱い、肌状態を診察した上で最適な製剤を提案してくれるクリニックを選びましょう。カウンセリングで「なぜこの製剤を勧めるのか」を論理的に説明してくれる医師は信頼できます。
「絶対に効果が出ます」「リスクはありません」という説明をするクリニックは避けてください。スキンブースターには即効性がない、効果に個人差がある、内出血・しこりのリスクがある等のデメリットがあります。
これらを正直に説明した上で、対策や万が一の際のフォロー体制を示してくれる医師は信頼性が高いです。また、スキンブースターが適さないケース（期待する効果と製剤の効果が合わない等）では他の施術を提案してくれる姿勢も重要です。
スキンブースターは製剤メーカーや学会が主催する注入技術のトレーニングが行われています。医師がこれらの研修を受講しているか、認定資格を取得しているかを確認しましょう。
特にジュベルックなどPDLLA製剤は、適切な深度に注入しないとしこりのリスクがあるため、製剤メーカーの認定を受けた医師が在籍するクリニックを選ぶと安心です。
施術後にトラブルが起きた場合、迅速に対応してもらえる体制があるかも重要です。
・施術後の経過観察を行ってくれるか
・内出血やしこりなどトラブル時の無料診察があるか
・連絡手段（電話、メール、LINE等）が明確か
・必要に応じた追加処置（ケナコルト注射等）に対応できるか
これらを事前に確認し、長期的にサポートを受けられるクリニックを選びましょう。
出展先：https://www.veriteclinic.or.jp/
ヴェリテクリニックは、形成外科専門医の知見を基盤とした質の高い治療を提供するクリニックです。
スキンブースター治療においても、ヒト由来コラーゲンを配合した「エサリア」や精密な水光注射など、多角的なメニューを展開しています。
医師がカウンセリングから施術まで一貫して携わることで、一人ひとりの肌状態を精緻に見極めたアプローチを大切にしている点も魅力といえるでしょう。
【ヴェリテクリニック 理事長】 福田慶三先生
理事長の福田先生は、日本形成外科学会および日本美容外科学会（JSAPS）の専門医資格を持つベテラン医師です。
35年以上の臨床経験に裏打ちされた確かな診断力は、注入治療においても遺憾なく発揮されています。
国内外で培われた解剖学的な知識に基づき、肌の構造に合わせた的確な注入を行う姿勢が支持されている理由といえるでしょう。
出展先：https://www.biyougeka.com/
聖心美容クリニックは開院30年以上の実績を持ち、全国に院を展開する大手美容クリニックです。
水光注射ではフランス製の上質な薬剤を採用し、専用機器「Vital Injector」を用いることで、注入量や深さを細やかに調整することが可能です。
痛みへの配慮と均一な仕上がりを両立させた施術は、乾燥やくすみに悩む方にとって心強い選択肢の一つになるでしょう。
【聖心美容クリニック 熱海院院長】 小林美幸先生
日本皮膚科学会専門医の資格を持つ小林先生は、聖心美容クリニック全体の美容皮膚科指導責任者を務めています。
皮膚科学の深い専門知識をベースに、個々の肌質に応じた的確な注入プランを導き出す丁寧な診察に定評があります。
皮膚科領域における高い専門性と真摯な姿勢が、多くの患者さんから信頼を集めているといえるでしょう。
Q.スキンブースターは何回受ければ効果が出ますか？
A.製剤によって異なりますが、一般的に3〜4回の施術で効果を実感する方が多いです。リジュランは2〜3週間ごとに3〜4回、ジュベルックは1ヶ月ごとに3回、プロファイロは1ヶ月ごとに2回が推奨される導入スケジュールです。1回でも肌のハリ・ツヤ感はアップしますが、根本的な肌質改善には複数回の施術と最低1ヶ月以上の期間が必要です。
Q.スキンブースターはどの製剤を選べばいいですか？
A.肌悩みによって最適な製剤が異なります。小じわ・乾燥・敏感肌には細胞修復に優れたリジュラン（PN製剤）、毛穴・ニキビ跡のクレーター・たるみにはコラーゲン生成力の高いジュベルック（PDLLA製剤）、顔全体のハリ・ツヤにはプロファイロ（ECM製剤）がおすすめです。目周りの小じわにはリジュランアイが適しており、ジュベルックは目周りへの使用は避けるのが一般的です。迷う場合は、複数の製剤を扱うクリニックでカウンセリングを受け、医師に判断してもらうことをおすすめします。
Q.スキンブースターとヒアルロン酸注射は何が違いますか？
A.最大の違いは目的と効果の出方です。架橋ヒアルロン酸注射（涙袋やほうれい線に使用）は注入した部位にボリュームを出す「充填剤」で、施術直後から効果を実感できます。一方、スキンブースターは肌の細胞を活性化させてコラーゲン生成を促す「肌育治療」で、効果が現れるまでに1ヶ月以上かかりますが、肌質そのものが改善されます。架橋ヒアルロン酸は「形を整える」、スキンブースターは「肌を育てる」と覚えておくとわかりやすいでしょう。両者は併用することも可能です。
Q.スキンブースターを受けられない人はいますか？
A.以下に該当する方は施術を受けられない、または医師との相談が必要です。
・妊娠中・授乳中の方
・魚介アレルギーのある方（PN製剤＝リジュラン系の場合）
・施術部位に感染症・炎症がある方
・ケロイド体質の方
・免疫抑制剤を服用中の方
・過去に美容注射でアレルギー反応を起こした方
該当する場合や不安がある場合は、カウンセリング時に必ず医師に申告してください。
美容医療相談室に届いたスキンブースターの美容医療＆美容整形の口コミ・体験談です。
※当相談室でご紹介しているクリニックの口コミではございません。クリニック・医師によりスキルは異なりますので、慎重にお選びください。
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